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September 18, 2006

U-17代表おめでとう!

Logo20afc20u17okeシンガポールで行われていたU-17アジア選手権の決勝戦、日本が北朝鮮を4-2で下して優勝です!小野たちの世代以来、12年ぶりにU-17がアジアを制しました。おめでとう、本当におめでとう!選手、監督、関係者の皆さん、本当におめでとう&お疲れさまでした!


布陣は最初はこんな↓感じでしょうか。

U17finalb前半、北朝鮮の大きい・速い・強い選手たちにちょっとペースを見失い、自分たちのサッカーができず、ロングボールを蹴りこむことが多くなっていました。もしかしたら、決勝戦という大一番ならではの緊張もあったかもしれません。こういうしびれる試合の経験が選手を成長させていくものですね。日本はすでにこの先のU-17ワールドカップへの出場を決めていますから、さらに厳しい勝負が待っています。そういう意味でも本当によかったですね。


北朝鮮は、その大・速・強3拍子ボディに物を言わせた、ちょっと昔の韓国サッカーのイメージ。ドカンとFWに放り込み、体でそれをものにして、ゴリゴリと個人でサイドをえぐり、前が開けばずどんとミドルシュート。荒削りだけど、迫力はある。先制されたのは敵の8番の選手のミドルシュートが、日本DFに当たってコースが変わった、ちょっと不運なものでした。

北朝鮮の選手は本当に大きく、身体能力も高く、ちょっと何歳ですか、と聞きたくなるような・・・。日本は序盤それを生かしたサッカーにやや呑まれるものの、次第にペースを取り返し、パスをつなげるようになってくる。ところが実は、そういう時がちょっと危ないんですね。「さあやるぞ」と前に出かかったところが、攻守の、試合の流れの分岐点になってくることが多いのです。

2失点目は、まさにそういうタイミング。日本の選手がなんとなく上がり目になってきたところ、敵の7番、アン・イルボンにボールを入れられてためられて(この時に「あれ、DF薄いぞ。戻り遅いぞ」と思いました)横へ流され、11番のあまりうまくない切り返しに日本のDFが滑ってしまい(人工芝ということもあるでしょう)、シュートを決められてしまったもの。

残念、しかしパスは回せている、人も動いている。日本の形はできているのですから、後半で取り返せばいいんです。


■日本のサッカーを取り戻す、そして得点

U17final2b後半、日本は柿谷君を左サイドMFに移します。斉藤君と大塚君が2トップのようなカタチでしょうか?ボランチの10番山田君も、前半以上に攻撃に絡み、上がっていくようになります。柿谷君は、比較的マークがゆるくなるサイドでボールを持つと、ほとんど失いません。彼を基点に日本はどんどん走ってパスを回して、ペースを握っていきます。

後半12分、山田君のパスが敵DFライン左(敵から見て右)の柿谷君に入り、彼はボールを(わざと?)トラップでポーンと浮かせて、もう一度ポーンと浮かせて反転、DFを置き去りにしてキーパーと1vs1、右足アウトにかけてゴール右隅へ、というなんとも技巧的なゴール!素晴らしい技術!まるでレオナルドかベルカンプか、と思いましたよ!(笑)

その後も日本の攻勢は続き、後半33分、ペナルティエリア直前でドリブルのスピードを落とした柿谷君から、途中交代で入った端戸君へ、わざとのゆるい、短いスルーパスが通って、端戸君は強いグラウンダーのシュート!GKの脇の下を抜いてゴール!

私はナイジェリアワールドユースでの、小野のプレーを思い起こしました。あの時も、「小野が持つと時間が止まる」という印象があったのですが、この時の柿谷君の「ふっ」とスピードを緩めるプレー、それに呼応してDF全員が一瞬「これからどうなる?」と混乱した時、その瞬間も私には時間が止まったように感じられました。

また、影のアシストとしてはこの時CB金井君が、中央から柿谷君を追い越しているんですね。柿谷君はそっち(柿谷君から見て右)を見つつ、それとは違う方(同左前方)へ、ノールック・スルーパス。敵DFは全員が柿谷君の視線を追って、金井君のほうへ首を回していました。敵の視線が完全にコントロールされている瞬間。ちょっとゾクッとしてしまいましたね。


■延長~「走ること」と技術・アイデアの両立

同点になり、延長になると、またちょっと北朝鮮がペースを握ります。何かに尻を炙られたような、そういう勢いで前に出てくる。もともと体も速さもありますから、そうなると少しずつ後手にまわり、いくつかのチャンスを作られてしまいます。日本側で気になるのはちょっと「えいやっ!」とでもいうようなディフェンスが増えてきたこと。疲れてくると、難しく考えるよりも当たりに行ってしまいたくなるんですが、それがかわされるとピンチが広がってしまう。人工芝だからということもあるのでしょうが、スライディングのタイミングも早すぎ、リカバーできなく、ピンチが広がっていたりすることもありました。

が、敵のシュートミスにも助けられ、延長後半へ。ここでFW河野が投入されます。この時間帯になっても、ボランチの山田も岡本もOMFをオーバーラップしていく運動量。いやーこのチームも「走るサッカー」ですね。水を運ぶ選手がたくさんいる(笑)。

3点めは河野君が、ドリブル、Pエリア内でDFを背負った水沼君にパスを出して&ゴー、水沼君はDFを背負ったままヒールでぽわんと横へ、河野君がそれを走りこんで受け、DFの密集の中でシュート!ゴール!

4点目は、北朝鮮がさらに前がかりになったところ、一発のカウンターでDFラインを抜け、キーパーと1vs1になった河野君が、普通にシュートを打つより「半拍」速いタイミングで、左足のアウトでシュート!
キーパーのタイミングを完全にはずしてゴール!2002年W杯のロナウドのトゥキックシュートを思い出しましたよ。ああいうキーパーとの1vs1は意外に決まらないもの。正直にキーパーにぶつけてしまうケースも多いです。この、キーパーが準備を整える前のアウトサイドシュートは、いいアイデア&技術でした。

2点先制されたところから、4点取り返しての、これはなんとも価値がある勝利ではないでしょうか。しかもスタミナ自慢の北朝鮮から、延長後半で2点とは!さらに、得点がいずれも技術とアイデアと走力で奪った素晴らしいゴール!いやー、いいものを見ました(嬉)。今日はみんな、みんなヒーローですね!そうそう、試合終了後にみんなが肩を組んで歌っていたのもよかったです。みんなもゴル裏好きなのかな(笑)?


■「日本化」されるU-17のサッカー

ところで、U-17のサッカーはオシムサッカーみたいだなあと思っていたら、サポティスタでこういう記事が紹介されていました。トリニダート・トバゴ戦後ですから、アジアU-17選手権よりも前に書かれた記事だと思いますが、大会を(いくつかはインターネットで、決勝はBSで)見ていると、まさにここに書かれたようなサッカーをしているように見えました。

城福監督: 「セーフティにやれ、と言えば、選手たちはできる。だけど、自分たちがリスクを冒さないと、点は取れない」

と同時に、「やり続けなければ、すぐにリスクを冒せるようにはならない」と、その難しさも痛感しているようだった。だからこそ、「ジェフのサッカーは、日本人が一番生きる」と常々考えていた城福は、オシムへの期待をこう表現した。

「このチームでもう1年7カ月やっていますけど、その意識を植え付けるためには、僕らが5年やるより、A代表が2カ月やるほうが影響は大きいでしょう」

あのサッカーが、「ジェフのサッカーは、日本人が一番生きる」と考える監督によって指導されていたというのは、なんとも納得ですね。

こういう風に日本サッカーの「日本化」は行われていくのだ、と思います。オシムだけがやることではない。城福さんをはじめ、小野技術委員長も、大熊さんも、反町さんも、井原さんも、それどころかあらゆる年代の、日本全国津々浦々の指導者のかたがた、そして選手、みんながやることなのでしょう。私は「オシム監督に期待すること」でまさにそのように書きました。

そして、城福監督が言うように、フル代表のサッカーがそのためのショーケース、いいお手本となる必要があると思います。トリニダート・トバゴ戦はともかく、その後のサッカーはまだそれをなしえていませんが、なんだか一足先にU-17がいいサッカーを見せてくれましたね。これが日本中のサッカー少年に広がって、さらに「日本化」が浸透、加速していってくれるといいですね。

さて、今回のU-17チームに話を戻すと、これで世界の同年代と戦う資格を得ましたが、もちろん今やっているサッカーで十分なわけではありません。先にも言ったDFの問題もそうですし、パス回しだってムービングだって、まだまだ先へ行けるはず。逆に言えば、先に行かないと世界ではそう簡単に通用しないはずです。もっともっと自分を磨いて、レベルを上げて、そしてそれを出し切って、世界をあっと驚かせるような、いい試合をして欲しいですね。

とにかく今日はおめでとう!

それではまた。

06:45 PM [ユース代表] | 固定リンク

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