« 川淵会長にレッドカードを! | トップページ | デモ批判に関して »


July 31, 2006

川淵キャプテンは説明責任を果たせ

川淵会長にレッドカードを

7月30日の日本サッカー協会評議員会と理事会において、川淵キャプテンの三選が決まりました。そこで以下のような談話が出されています。ずいぶんとおかしなことを言っているので、これに反論しておきたいと思います。

ワールドカップ(W杯)に関する責任は重く受け止めており、またオシム監督に関する失言は言い訳できない。

ここは、他の記事では「結果責任」となっているが、私たちは「結果責任」のみを問題にしているのではない。川淵キャプテンが技術委員会のリストを覆して、非常に大きな影響力を振るった上での選考過程、途中での検証、そこでのPDCA、プロセスがおかしかったこと、そしてそれがドイツでの結果につながったことに対して問題視しているのだ。それに気づいて欲しい。

ただ、意図的にリークしたということではないし、そんなことで責任は回避できない。自分の良心に誓って、責任を棚上げする意図はなかった。

それならば、「川淵キャプテン・ドイツW杯総括記者会見」を、オープンにもう一度行うべきだ。「そんなこと(リーク)で責任は回避できない」と言うが、問題になっているのは、「リーク」によってドイツ直後の、「総括、責任を問う場」を大混乱させたこと、それによって、川淵キャプテンの責任に対するきちんとした質疑が出来なかったこと、なのだ。それが結果として「説明責任の回避」につながっているから大問題なのだ。

また、代表に関して総括がない、という声があるが、決してそういうことはない。

これも同じこと。技術委員会が恒常的に評価していくのは当たり前のことだ。そういう問題ではなく、オープンな場で、ドイツW杯、およびこの4年に対しての「総責任者・川淵キャプテンとしての」総括記者会見を行いなさい、ということ。「責任逃れをするつもりがない」のであれば、そういう場を設け、説明責任を果たせ。それが最低限するべきことだ。(質問はフリーで受け付けるように。子飼いの記者だけに質問させないこと)

ある先輩からは、『晩節を汚すな』ということを申し上げられた。

「申し上げられた」は「お言葉をいただいた」とかの方が正しいのでは?しかし、素晴らしい先輩の素晴らしい忠告だと思う。それを無視するとは。

しかし、私は自分の責務を果たすことなく職を離れることこそ無責任と考える。多くのファンの批判があることは承知しているが、サッカー界への貢献を考え、自信と確信を持って臨んでいきたい。

これは素直に読むと「多くのファンの批判があることは知っているが自信と確信を持って、無視する」ということだろうか?ありがたい先輩も、多くのファンも川淵キャプテンの責任を重視しているのに、個人の勝手な自信と確信だけで続ける、というのだな。

協会に自浄能力がないのなら、サポが声を上げなければどうしようもない。私は絶っっっっ対に、デモに行きます。

*****
■「川淵会長にレッドカードを」8月9日デモ実行のお知らせ

川淵会長への意思表明として、日本代表戦試合後、
千駄ヶ谷駅方面行きのデモを企画しました。
所要時間は10分程度を予定していますのでお気軽にご参加ください。

日時 : 8月9日(水) トリニダード・トバゴ戦終了後
時間 : 21時25分(試合終了時間によって前後する可能性あり)
場所 : 日本青年館玄関前 (競技場より徒歩5分)
経路 : 日本青年館前→千駄ヶ谷駅手前にて解散 (所用時間10分)
申請 : 7月28日付けで四谷警察署に申請済み
http://kawabuchi.tv/

なお、当日はチケットの無い方のために、
集合場所にて代表戦テレビ観戦も予定しているそうです。
******


■メディア論?「対川淵」論?

「ここは独裁国家なのか?」に対して、TENさんからトラックバックで反論をいただきました。

「対川淵」ではなく、これはメディア論だから。

この一文にあるように、TENさんは全体としてメディア論としてこの問題を語ろうとされています。私は「対川淵」で書いているので、すれ違いもあるでしょう。メディアが情けないのはもっともですが、私から見ると川淵氏の影響力、恐怖はそれを仕方ないものと思わせるものです。サッカーダイジェストの山内編集長が「これは私の責任において、私の意見として言う」と、悲壮なまでに意を決しないと言えない環境がそこにあると私には思えるのです。

ケット・シー
もはや堰を切ったように、これまでのサッカー協会の「報道管制」「言論弾圧」に ついての告発が相次いでいる。これは報道の自由のある国としては異常事態だ。 ここはどこなのか?どこぞの独裁国家なのか?
TENさん
そもそも、堰を切ったように告発が相次ぐのはむしろメディアが正常に機能している状態で、これまでが機能していなかったのではないだろうか。

告発が出ているのが、個人や、サッカーと普段あまり関係がない雑誌である、という点を見て欲しいですね。そういったところからの告発が相次いだとしても、必ずしも「メディアが正常に機能している状態」ではありません。スポーツ新聞、サッカー誌、主要な一般紙などは、まだそういった記事を書けない影響下にあるように私には思われます。

TENさん
ハッキリいえば、統制されるままになっていたことのほうがメディア論としては問題なんじゃないのかな、とボクは思うけど。

それはまったくその通り。TENさんが「メディア、もっとガンバレ」と言うのは正しいです。ただ私は今はメディアを正常化するよりも、川淵氏の問題を顕在化させるほうが急務だと思っている、ということです。

ケット・シー
W杯グループリーグで敗退したから、ではない。それをきっかけにすべての膿が 噴出して、「代表の私物化」をなした川淵氏の会長不適格が明らかになったから こそ、今、川淵氏は辞任すべきなのである。
TENさん
会長としての資質の判断を、このキッカケに行われていくのは組織論として問題はないが、これをキッカケにしないと批判ができないのでは、メディアとして心もとない。

むしろまだ、そういう「これをキッカケに批判を始めたメディア」はほとんどないのが現状です。ようやくサッカーダイジェストや、SPORTS Yeah!が幾分検証記事を書き始めているだけ。そういう意味ではメディア論としてはもっと心もとないでしょう。しかし、私はそこに「それほどの協会の影響力があるのだ」と見ます。

サッカーと普段関係のないメディアが協会やジーコを批判することは、リスクが少ない。また木村氏のような個人は、個人でリスクの責任を取れる(だからと言って軽んじているわけではありません、もちろん)。しかし、大手出版社や、サッカーメディアの中に組み込まれたところは、そういうリスクは組織として避けるように出来ているのです。記者が書こうとしても、デスクが止める。デスクが意を決しても、他の部門(営業など)が文句を言う。そこを突破しても、役員が止める。

TENさん
むしろ、流れ、空気が生まれた「今こそ」というメディアのやり口が実に気に入らない。単に流れのよい方向に向きを向いただけ、統制からサポへの衣替えのようにも見える。彼らが事実を熱心に伝え、明らかにする気概をみせた結果がこれならばいいと思うけれど、それはこれからの話でもある。

そういう気概を見せたのはまだわずかにダイジェストと、ずいぶん甘いけどSPORTS Yeah!くらいのものでしょう。もちろんメディアも情けないけど、そうなる「構造」は私にははっきりと見えるのです。それを変えるために、やはり川淵氏とその周辺の問題をしっかりと、誰かがまとめて指摘しておかないといけない。そういう意味でこれは私にとっては、メディア論ではなく、「対川淵」なのですよ。

最後に

TENさん
一般論というか、サポーターの総論的な書き方に、とても違和感を覚えました。 ケット・シー氏らしくないな、と。余計なお世話ですね、本当に。

らしくないですね(笑)。やはりドイツで感じた怒りが、まだ体の中に残っているのでしょう。ただ、今回のエントリーは反対する人も多かったですが、賛同も普段以上にもらいました。そういう意味では目的を達したかな、というところです。余計なお世話とは思いません。ご意見ありがとうございます。

それではまた。

03:32 AM [Good Bye!川淵さん] | 固定リンク

トラックバック

この記事のトラックバックURL:

この記事へのトラックバック一覧です: 川淵キャプテンは説明責任を果たせ:

» #139 オシム監督に何を求めていますか?! from ◆ Football Kingdom ◆
4年後、いやもしかしたら1,2年後に見直すだろう、オシムJAPANがスタートしたこの時期、マスコミ、評論家、そして自分自身がどう感じているのか?記録する為に書いてみる。Jリーグでは、新監督就任ということで、オシム、反町(五輪監督)へのアピールと言わんばかりに各選手が頑張っている。昨日の佐藤寿人の2ゴールは素晴らしかった。また、田中達也も相変わらず、“閃光”のようなドリブルを見せてい... 続きを読む

受信: Jul 31, 2006, 2:41:33 PM

» 川渕さんはもういいです from ギターか仕事か?
川渕三郎さんの日本サッカー協会会長職続投が決まりましたね。 いろいろな場所で議 続きを読む

受信: Jul 31, 2006, 4:08:08 PM

» メディアへの期待 その2 from ノラ犬とボク
反論に反論をいただきましたwwww 基本的に 「対川淵王国(ケット・シー氏)」vs「メディア論(ボク)」 という図式なので、すれ違いは当然起きることだと思っている。 そもそも、「川淵氏の言論統制」と「メディアの正常化」は、あえて対比させて議論する問題でもない。前回のエントリーのコメント欄にも書いたけど、「対川淵」に関しては、当然の指摘だと感じることが多いし、ケット・シー氏のエントリーはそこが趣旨だから。ただ、「統制されている構図が、メディアを押さえつけている」という指摘は、ちょっと違うと思う。 漏... 続きを読む

受信: Aug 2, 2006, 6:06:02 PM

» メディアへの期待 その2 from ノラ犬とボク
反論に反論をいただきましたwwww 基本的に 「対川淵王国(ケット・シー氏)」vs「メディア論(ボク)」 という図式なので、すれ違いは当然起きることだと思っている。 そもそも、「川淵氏の言論統制」と「メディアの正常化」は、あえて対比させて議論する問題でもない。前回のエントリーのコメント欄にも書いたけど、「対川淵」に関しては、当然の指摘だと感じることが多いし、ケット・シー氏のエントリーはそこが趣旨だから。ただ、「統制されている構図が、メディアを押さえつけている」という指摘は、ちょっと違うと思う。ボク... 続きを読む

受信: Aug 2, 2006, 6:11:24 PM

コメント

コメントはBBSの方へお願いします。