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June 17, 2006
信じる気持ち
(6月18日AM6時30分訂正。現地を歩き回ると、サポはみんな吹っ切れて「明日は頑張りましょう」と意気盛んでした。クロアチアサポも非常に多いですが、明日は負けません!)
私はそのたびにそばによって行き、「大丈夫だ、信じよう。僕たちが信じなくてどうするんだ!」と諭しています。そして「信じる根拠」をインプットしています。ただし、このタイミングで「信じる根拠」を振りまいているからと言って、これが根拠のない空虚なものだと思われては困ります。以下は、2月に刊行された「ブログキャスター」に私が書いた文章の一部ですが、今でも有効だと思いますので自己引用しておきます。
問題はクロアチアだ。欧州の伝統国のなかには、アジアのサッカーの実力をかなり軽視している国がある。日本が01コンフェデ杯で準優勝しても、05コンフェデ杯でブラジルと引き分けて見せても、それは変わらないようだ。02ワールドカップでは、ベルギーが明らかに日本を研究してきたのに対し、カルピン、モストポイを擁し、サッカー強国を自任するロシアは、「普通にやれば勝てるだろう」と臨んで来たように感じられる。クロアチアはどちらに属するか。
興味深いのは、欧州予選ではクロアチアは、どちらかといえばカウンターチームだったということだ。テクニックのあるチームなのだが、ポゼッションで勝ってきたチームではない。しかし、日本と対戦した時には彼らがボールを持つ時間が相当長くなることが予想される。そうなるとむしろ彼らの調子は狂うかもしれない。押され慣れているジーコ日本は、そこからあわてずにしっかりつなぐサッカーをできるはずだ。クロアチアが日本対策としてのプレスを採らず、「普通にやれば勝てるだろう」というメンタリティで臨んで来たならば・・・。
そして最後に気になってくるのが「気温」だ。日本はクロアチアと98年フランス大会でも対戦をしているが、シュケルの一発にやられたものの、むしろ日本が押しているといってもよい内容だった。その時の問題が気温だったのだ。欧州ではめずらしいほどの暑さに、クロアチア選手たちはコンディションを崩し、動けなくなっていた。05年コンフェデ杯でも、日本が勝利したギリシャ戦は、3試合の中でもっとも暑い日だった(29℃)。日本対策=「高目からのプレス」にとって、高い気温は天敵なのである。
クロアチアがどこまで日本を脅威に思い対策を取ってくるか、そしてそれが有効にできないような気温がその日に襲って来るか、こないか。日本が1次リーグを勝ちあがるために非常に重要なクロアチア戦の行方には、この2点が大きな影響を与えるだろう。
幸い、大会が始まってからはドイツはぐんぐん暑くなりました。初戦の日本は暑さと、大きな相手とのハードなフィジカルコンタクトで疲弊して行ってしまいましたが、それも一試合経験して慣れています。対するクロアチアは、湿潤なアジアの日本よりも弱いのみならず、初戦が涼しい夜のゲームだったためにあの暑さを未体験です。さらに日本人の身体的特性として、持久力はその長所でもあります。先のゲームでは日本の敵となったこの暑さ、次戦では日本に味方するでしょう。させましょう。
■クロアチアの出方は?
また、こうなるとマルタ戦、オーストラリア戦と日本があまりよくない戦いをしたこともむしろプラスに働くと言えます。ニュースでもクロアチア選手が「ガッカリした」などと語っているのが報道されていますね。もちろん、この本番中の本番、本気中の本気の戦いで敵がこっちを「研究してこない」「舐めてかかってくる」などということは期待できません。しかし、私はクロアチアはオーストラリアのような「日本のよさをつぶす」戦略は取ってこず、「自分たち(クロアチア)の良さを発揮する」やりかた、ある程度距離を置いてノーマルに守る、こちらが技術を発揮しやすい戦い方をしてきてくれるのではないか、と思っています。
その根拠は、クロアチアからすると日本は「絶対に勝ち点3を取るべき相手」だからです。彼らは最初から攻めてくるでしょう。そうなればこちらの思い通りです。彼らの攻めをがっちり受け止め、しっかりとボールポゼッションして球を走らせて敵を疲弊させましょう。敵が疲れれば、日本の俊敏性に大男DFの足元はついて来れないはず。そこに玉田や大黒を投入すれば、勝利は見えてくるでしょう(敵を疲れさせ後半勝負と言うのは、かのベルギー戦と同じ戦略ですね)。
クロアチアの監督はやはり、「日本戦は前から攻めに行く」と発言しているようです。ただ、ジーコ監督はそれは「情報戦略としてのウソ」=三味線であり、実際には引いてくると予想しているようです。これは凄い裏の読み合いですね。どちらになるのでしょうか。
■チームの意思の統一を
また、ここで中田選手とジーコ監督、宮本選手とジーコ監督に意見の齟齬があるようだということが報道されています(スポーツ新聞報道だから割り引いて考えないといけないですが)。中田選手には「前に行くな」という指示が出ているようですが、これは前へ前へ出て行ってボールを奪おうという中田選手の特性を抑制しろということでしょうか。敵が引いてくるならこちらも攻め急がず、開始30分はボールを回して敵を疲れさせる、という戦略だともっぱら報道されていますね。それはこの暑さの中ではひとつの正解でしょうから、あとは全員でそれを共有して、しっかりと実行して欲しいですね。また、敵の出方が想定と違っていたならば、それに対しての作戦もある程度は共有して、臨機応変に対処して欲しいものです。じっくり話し合えば、大丈夫でしょう。
■任されて来たからこそ
さて最後に、私が周囲に語っている「信じる根拠」は、このチームの「精神性」です。いつも言う「家族は追い詰められてからが強い」というだけではなく、これまで何度も見せてきた「最後まであきらめない気持ち」、ピッチ上のすべてを任され、自立を要求される中で身につけてきたはずの、一体感、強い気持ち、リバウンドメンタリティ、そしてゲームを読む目、それらこそがこのチームの最大の美点だったはずです。それが、それこそが、今最も必要とされるものであり、そしてもちろん、これからまさに最大限に発揮されるだろうものです。それを信じましょう。
さあ、もう泣いても笑っても明日です。私たちサポーターのチカラも今また試されようとしています。クロアチアサポも大挙して参戦しそうですぞ。まずは応援で絶対に負けないようにいたしましょう。
「絶対気持ちで負けんなよ!」
ゴン中山隊長の声を脳裏に響かせながら。
それではまた。
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