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January 30, 2005

上々のスタート

flag2日本代表はカザフスタンに4-0で快勝しました。得点は玉田×2、三都主、松田(代表初得点)。ボール保持率日本62.3%:カザフ37.3%。

よかったですね!フィジカルコンディション、メンタルともに上々の出来。とにかくまずは試合勘を取り戻すことが目的の試合でしたから、怪我人もなく、4点とって快勝というのは、なかなか良いスタートといえるのではないでしょうか。

個人的に特に良かったと思ったのは、中盤のプレスですね。やはりドイツ戦で得た課題(1)(2)を、自分たちで消化しようと選手が取り組んだのでしょうか。これほど前半からアグレッシブに追い回す日本代表の姿を見るのは、久しぶりな気がしました。

また、それも一人で行くのではなく、後ろも連携が取れていて、そこにスペースを与えてしまうことが、明らかに減ってきていました。これは、大胆なラインコントロールをする松田が入った上に、慣熟のための試合ですからわざと上がり目で試合をしてみたせいでしょうか。彼が3バックから出て、早めにプレスしに行く姿も目に付きました。本当に勝負のかかった試合ではどうするかはわからないですが、今回はそこは良くできていました。

kazaf1選手の意識の高さが良く出ているなと思ったのは、ボールを失った選手が自分で激しく取り返しに行くところ。「アリバイ守備」がいなかったですね。他の選手も、一人がディレイした上でもう一人が激しく当たる、ということができていました。やはり話し合う時間でできると、選手同士の連携も深まり、「国内組」だけでもこういう試合ができるんですね。

攻撃面では、加地が良かったですね!ドイツ戦でも何度か見せていましたが、思い切りの良い上がり、上がった上での切り返し、そこからのクロス。カザフDFがややふがいなかったとは言え、どれも期待を持たせるものでした。これからが楽しみですね。

kazaf2ドイツ戦の教訓(?)がもうひとつ生きているなと思ったのが、組み立てでのワンタッチのパスが増えてきたこと。三都主も、自ら「心がけた」と言うようにワンタッチのプレーを増やしたりしていましたね。それも、受けられる位置に周りが動いているからできるのであって、合宿の成果が出ているのでしょう。

私が個人的に注目していた小笠原は、前半は守備に貢献するのがめだっていましたね。この練習の成果か、先制後はDFからのロングボールを左右のスペースに走るFWにあわせるという攻撃も多くて、前半はなかなか小笠原の良いところが出ませんでした。

また、ボランチ二人もボールを持つと下げてしまうことが多く、なかなか前を向くことが少ない。後半終了間際の、小笠原がトップ下でワンタッチで玉田にフリックを流したプレーの前のパスは、三都主からのもの。ああいうボールが小笠原に入ることが少なかった。攻撃のリズムを作るためには、ボランチからそういうボールがもっと供給される必要があります。二人のちょっとそこが物足りないところでした。

そこをジーコも感じたのか、福西がやや痛んだこともあり、後半頭から阿部を投入します。後ろからのゲームメイクは阿部にさせて、小笠原を押し上げようという意図ではないでしょうか。それが見事に決まったのは4点目。阿部のすばらしい「ラス前パス」が、すすっとDFライン前に侵入してフリーになった小笠原に通って、小笠原が前を向いて、チェックしにきたカザフスタンDFによってできたラインの乱れをついて玉田にパス、ゴール!

ogasa3阿部はああいうパスが得意な選手です。周りが見えているから、フリーになる動きを見逃さない。グラウンダーでするするーっと伸びるパスの質がよく、パススピードも十分、コースも的確だから、インターセプトされない。阿部もボランチの競争に割って入れてほしいですね。他の選手と持ち味は違うけれど、小野や稲本がいない時にも、小笠原が下がってゲームメイクをするのではないカタチを、彼は作れます。

そして、ついに大黒がデビューしましたね!得点はありませんでしたけど、右サイドでキープして加地に出したパスのコースが敵から見ると「イヤーな感じ」のコースで、非凡なものを感じさせました。こうやってチームに慣れたら、次はシリア戦でゴールをぜひ決めてほしいです。

ジーコには、この日の試合を見て、海外組をどうするかという、うれしい悩みが増えましたね。

練習で話し合い、連携を作れる国内組を中心に、コンディションの良い海外組を少し組み合わせる程度で試合をしてほしいと、私は昨年からずっと思ってきました。今回はやはり、話し合う時間の取れた国内組が、いいところを見せましたね。これに、コンディションのいい選手をトッピングして、北朝鮮戦に臨むことになるでしょうか。ジーコ監督もそうしてくれるみたいです。

ただ、昨年と違って、帰国した選手のコンディションや、実際に試合に出て貢献できるのか、活躍できるのかという部分をよりシビアに判断したい。試合勘などの問題も含めて、パフォーマンスに影響がないと思われる選手を選んでいきたい

良いことだと思います。次は2月2日(水)のシリア戦。良い準備をしてほしいですね。

それではまた。

01:31 AM [ジーコジャパン・親善試合] | 固定リンク

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