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December 13, 2004

最後のチャンピオンシップ(1)

marinos横浜Fマリノスの年間優勝が決まりましたね。最後のチャンピオンシップを制しての年間チャンピオン、おめでとうございます。

この2試合では、Fマリノスの「老獪さ」(笑)が目立ちましたね。平均年齢の差、チャンピオンシップ出場経験の差、そして岡田監督の「自分で考えてプレーする」という指導方針など、多くのものが結実した結果でしょう。得点されても、一人少なくなっても慌てない、その精神的な部分での強さは見事でした。

逆に浦和は、監督を含めて若さ、経験の浅さが出てしまったでしょうか。しかし、ということはこれからまだまだ強くなれるということ。今は悔しいでしょうけれども、山瀬や坪井が帰ってきて、さらに経験をつむ来年以降が、浦和の本当の黄金時代の始まりになるのじゃないかと感じます。


■自分はコンパクトに、敵をノンコンパクトに

チャンピオンシップ開幕前には、「浦和の攻撃陣を横浜FMの守備がどうやって抑えるか」というところがポイントになると思われました。

これに対して、まず第1戦目、横浜FMは二つの方策を採ってきました。ひとつは、「浦和対策」というよりも、岡田監督が言うように「シーズンを通してやってきたことが、シーズンの終わりにできた」ことですが、ラインを下げ過ぎずにきちんとコントロール、中盤をコンパクトにして数的優位を保ち守りきる、ということができていたことです。

一般的には浦和の俊足攻撃陣を前にすると、ラインを引いてスペースを消すことが安全策と考えられがちですね。実際にそうして浦和のよさを相殺し、競り勝ったチームも今年のリーグ戦、カップ戦にはいくつかありました。しかし、1試合目の横浜FMの選択はそうではなかったわけです。前出の岡田監督は

Q:前半の立ち上がり、かなりアグレッシブにいったと思うが、監督からの指示があったのか

ほとんどのチームが浦和との対戦では怖がって下がってしまう。腰の引けた試合はしたくない、という意思表示のためにも前から行ってくれたのではないかと思う

このように語っています。また、エル・ゴラッソの中澤インタビューでは

守備については浦和の長所を消しながらも、ラインの上げ下げがなくては横浜FMらしさがなくなるので、必要以上に怖がらないように話し合った。チーム全体として守れたと思う。

とのことです。松田が両手を広げてラインを押し上げていくシーンがTV画面にも映っていましたね。エメルソンや田中達也が、オフサイドの網にかけられ悔しがっているのも印象に残りました(例えば前半24分、28分)。そうしてラインを高く保ち、コンパクトを徹底できたことが、選手間の距離の近さ、フォローの密度につながり、浦和の強力3トップに対して数的優位を生かした守備ができた、ひとつの要因なのですね。


■敵をノンコンパクトに

横浜FMのもう一つの策は、サイドの裏へのロングボールでした。これによって浦和のラインを押し下げ、敵のフィールドをノン・コンパクトに、ルーズにしてしまう。そうすると、浦和の持ち味の一つである「プレッシングから高い位置で奪ってカウンター」というカタチが作れなくなるわけですね。プレスの効きも悪くなり、奪えても自陣深くになる。そこからの攻撃は手数がかかりすぎ、横浜FMのプレスの網に、どうしてもかかってしまう。

compact3

自らはコンパクトにして、プレスの効きをよくする。
敵のラインをロングボールで押し下げ、ノン・コンパクトにし、プレスをかけられなくする。

この二つは、前者は中西が「この作戦は今週やってきたことではなく、1年通して積み重ねてきたこと。」と言うように、チームとしての熟成された守備戦術ですが、後者は「スペースにボールを多く蹴っていたのは監督に言われたわけじゃなくて、自分たちで考えてやった。(中澤)」という、選手が自ら考えた策であったようです。あらためて、いいチームだなあ、横浜FMは、と思わされますね。


■浦和の3トップ

1戦目の浦和の方はこの策にまんまとはまった形になってしまったのですが、これは一つには3トップという布陣にも原因があったのではないかなと思います。エメルソン、田中達、永井という3トップは全員に個人技があり、個人でも、また連動しても敵の守備をこじ開けていく力がありますね。しかし、3人ともややタイプがかぶり、変化をつけるのが得意ではないのではないでしょうか。

プレスからそのまま3トップに入れられる時はいいのですが、いったんスローダウンさせられ、さらにはフィールドもコンパクトにされていくと、どうしても構成力が十分ではなくなって来るように思います。リーグ戦ではそういう時、3人のうち一人が下がってボールを受け、そこから展開して速く攻めていく、ということもできていました。エメルソンもいいパッサーじゃん、と思わされたこともありましたね(笑)。しかし、コンパクトフィールドではそこにもプレスがかかってきます。

下がったFWが何とかボールをキープして前を向いてパスを出しても、パス出しのタイミングが単調になり、横浜FMのラインコントロールの前に、オフサイドの網に引っかかってしまっていました。であればさらに、下がったFWをおとりに使って、空いたスペースにボランチが上がっていってそこへパスを入れる、など、組織的に攻めていくやり方もできると思うのですが、第1戦の浦和は、チームとしてはまだそこが十分に意思疎通ができていなかったわけですね。

第2戦目の興味は、「浦和がどう攻めに変化をつけていくか?」ということになりました。

 

すみません、今日は時間切れでここまでです。本当は第2戦のことを書くべきタイミングなんですけど(笑)。

そうそう、トヨタカップも延長までいって最後はPK戦という大変締まった試合でした。これもフットボールの醍醐味を堪能できましたね。

続きはまた明日。それではまた。

01:07 AM [Jリーグ] | 固定リンク

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