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July 20, 2004
アジアカップ展望
あと出しになる前に書いておかなくちゃ(笑)。駆け足ですが。
私は今回のアジアカップ、日本代表はかなりいいところまでいくだろうと考えています。優勝できるかどうかはともかく、特に問題がなければ、おそらくは決勝まではたどりつけるのではないでしょうか。
そう考える理由はいくつかありますが、まずはこの大会が「時間の取れるもの」であるということが一つです。以前から、「選手が話し合いでチームを作る」というジーコジャパンの特質から、時間がない時や急に選手が入れ替わったりした時に機能させるのは難しいのではないか、と指摘してきましたが、今回はそうではありません。欧州遠征から数えなくても、キリンカップの2試合を戦い、ある程度の時間の取れる合宿の後の大会ですから、ジーコジャパンとしてはいいところを見せることができるのではないでしょうか。
次に、戦術的な問題です。ジーコ監督のサッカーは、一人一人がボールを持つ時間が長い、「持ってから考える」ポゼッションサッカーになる傾向があると思います(最近はパターン練習を増やしているようで、その点も改善されているかもしれませんが)。私は、対強豪国ではそれで大丈夫なのか、と不安なのですが、アジア相手ならばそれでちょうどいい(笑)かもしれません。
日本はアジア相手では、個人能力でほとんどの対戦相手よりも上に行くことができるでしょう。インド戦は極端にしても、例えばオマーンとの1次予選でも右サイドでの中村選手の切り返しにオマーンのDF2人がそろって転んだ(笑)ケースとか、高原選手がペナルティエリア内で敵を背中で吹っ飛ばしてシュートまで行ったシーンなど、枚挙に暇がないですね。
このように能力差があれば、そこを生かした、どちらかといえばルーズなフィールドでセーフティーにボールを奪い、1vs1を頻発させてそれを制することで攻撃を作っていく、そういうやり方で問題がない可能性が高いでしょう。少なくとも、ベスト4以上での対戦相手でなければ、それで大丈夫だろうと私は思います。
最後に、オマーン戦やシンガポール戦で見せたジーコ監督のマネジメント上の「悪手」は、さまざまな要因により、欧州遠征以来一応は影を潜めている、というポジティブな要因があげられます。コンディションの悪い海外組を強行起用することも、特定の選手に大きすぎる役割を与えることも、それらによるモチベーション・コントロールに失敗することも、国内組のコンディショニングに失敗することも、ここしばらくは起こっていないようです(最後の部分は酷暑の重慶でどうなるか、不安ではありますが)。
私は、これらがオマーン戦やシンガポール戦で、日本があれほどの苦戦をしてしまった原因だと思っているのですが、それがない現在の状態なら、日本代表の本来の実力を発揮できるでしょう。
さあ、いよいよオマーン戦ですね。この大会を制するためにも、そして1次予選のアウェーでのオマーン戦のためにも、この試合にはすっきりと、いいカタチで勝つことを期待したいと思います。そして、現在の状態ならばそれは可能だと思いますね。不安は選手の怪我や疲労だけでしょう。
それはさておき、今はただ遠い重慶の空の下にいる選手たちに、私たちの応援を届けたいですね。連覇へ向けて、ガンバレガンバレ、日本代表!
それではまた。
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