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July 10, 2004
キリンカップですねえ
スロバキア戦。
取り立てて言うほど悪くはないし、取り立てていうほどよくもない。
いつもの「キリンカップ」という感じでした(笑)。
前半は少し攻めあぐねましたね。
敵は「チェコを倒した日本」だと思って、ものすごく警戒してきたのでしょう。
さらには日本のホームですし。
あまりプレスはかけず、スロバキア陣内にいったん引いてそこで待ち構えて、入ってきた選手をハードにつぶす、というやりかたでしたね。
攻撃も序盤はなんだかロングボールを蹴ってくるのみで。
そのうちつなごうという意図も出てくるようになりましたが、今度はクロスも明後日のほうへ飛んでいく始末。
そんなスロバキアを攻めきれない日本。
まあ確かに前半はいまいちな試合展開でした。
しかしその終盤にセットプレーで一点取れたことはよかったですね。
後半、フィールドがさらにルーズになって、敵のマークが甘くなると、日本のパスも次第によくつながるようになります
。
ところが、この辺から敵も疲れが出て、後追いの守備になり、ハードなだけではない、明らかにファウル、ラフなチャージが増えていきます。
そのせいもあるのか、日本の守備が一瞬ボールを見てしまうことが多くなり、敵が前に出る機会がやや増え、そこからCKを与え、失点。
あいかわらずセットプレーからの失点が多いジーコジャパンです。
しかし失点直後、セットプレーを素早くリスタートし、鈴木がナイスゴール!!
点が取れないと揶揄される鈴木ですが、意外とやるじゃん、と思った人も多いのではないでしょうか。
この瞬間、敵の集中が切れていましたね。
そこを突けるのは、チームが大人になってきたということでしょうか。
加茂監督時代のメキシコ戦の、素早いリスタートからの得点を思い出しました。
さらに終盤、腰痛を押して投入されたヤナギ、GKがバックパスの処理にもたつく間に奪ってゴール!
ヤナギらしくない(?)、泥臭いゴールでした。
やるじゃん、ヤナギと思った人も(以下略)。
終始試合を支配して、3得点を奪っての勝利はまあ完勝と言えましょう。
でもまあ、キリンカップって昔からこんな感じです(笑)。
やはり本番はアジアカップととらえ、ここから収穫と課題を見つけて、先につなげて行くことが大事でしょうね。
スロバキアの守備陣は、それほどラインは低くないものの、待ち受けてしっかりと守るタイプでした。しかも、身体も大きく、非常にフィジカルが強い。これからアジアカップで、引いて守るチームを攻め崩さなくてはならない日本代表にとっては、いいレッスンとなりました。
やはり(トルシェが言っていたように)正確なキックを持つ中村からのセットプレーが、一つの大きな武器になりましたね。福西、中澤とヘッドの強い選手もそろっています。アジアカップでもここが非常にクローズアップされてくることになるでしょう。
また、遠藤が言うように、「後ろでボールを回す時と、早く攻める時の区別ができた」というところは、一つの収穫といえるでしょうね。
しかし、その早く攻める時に、パスを受けに走っている選手が少ないところが課題といえるでしょうか。中村が下がり目で、前方の選手へのラストパスばっかり狙っているようなところが、それを助長していたと思います。個人的には、改善して欲しい点ですね。
守備、中盤の構成的には、敵の攻撃も少なく、プレスも甘かったのでちょっと収穫、課題というほどのものは出ませんでした。後はお決まりのセットプレーの守備でしょうか。何とかしてもらいたいものですが・・・。
ジーコ監督は、アジアカップをにらんで多くの選手に経験を積ませようという意図が見えました。これはよいことでしょう。坪井が負傷してしまったのは大変残念ですが、次のセルビア・モンテネグロ戦でもいい強化をして、アジアカップに備えて欲しいですね。
それではまた。
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広島ビックアーチで行われたこのキリンカップはよく行われる親善試合だ。今回は対抗戦となり、トルシエ監督も見に来ていた。
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