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June 16, 2004今日は日記風に3
ここのところいろいろあり、なかなか更新できなくてすみません。
まず一つご報告ですが、えー、「女子代表応援企画」が、マスコミに取り上げられたようです。スポナビ、ニッカン、スポニチといったあたりですね。摂サイトの名前も出てしまっていますが、焼肉券に同封して送った協会宛の「説明」のなかに、一応ネット上の「出自」を明らかにしておこうと書いたのが、リリースされてしまったようです。ちょっと、いやかなり恥ずかしいです・・・。
一つだけ言っておきたいのは、この活動はけして私が主催者ではなく、私が「呼びかけた」のでもなく、自然に発生したものに私が受け皿を作らせていただいたに過ぎないということです。この企画の良いところはその点、すべてがみなさまの「気持ち」からスタートした、というところにあると思います。これで女子代表に気持ちが届いて、少しでも彼女たちの力になれれば、これ以上うれしいことはありませんね。
「代表は盛り上がったので、クラブの方もよろしく」とは、ジョホールバルの歓喜の直後のクールな中田ヒデ選手の言葉ですが、女子代表についてもまさに当てはまりますね。Lリーグが盛り上がることが、直接的に彼女たちのチカラになるし、将来の女子代表のためにもなりますよね。日程はこうなっています。毎日曜日の昼間に行われる感じですね。UV対策をしっかりとして(笑)、応援しに出かけましょう。
昨日行きつけのバーのマスターで、少年サッカーのコーチをしている方とお会いしました(というかありていに言うとそこで飲みました・笑)。彼がおっしゃるには、女子代表の五輪予選の後、女の子が彼の指導するチームへ入団希望する例が増えてきているのだそうです。中にはとんでもなくうまい子もいるのだとか。こういう流れがどんどん続いて、大きくなって行ってくれるといいですね。
さて、会社でも「赤い目をしている奴はサッカーファンと思え」と、われわれを総寝不足にしているEUROですが、いやー、楽しいですね♪
シュート並みのパススピード、ぶれないトラップ、詰めのおっそろしく早いプレス、そこでのハードなボディコンタクト・・・まだまだ日本とは差があることを感じます。あっちを目指していかないといけないですよね。
そんななかでも、個人技頼みになってきてしまった強豪国と、きっちり組織を仕上げてきた中堅国、という構図が、ここに来て鮮明になってきているように思います。もちろん、優勝を目指すような国はグループリーグでは調子を上げてきてはいないということも関係はしているのでしょう。しかし、開催国ポルトガルがギリシアに2-1で負け、デンマークが素晴らしい組織サッカーを見せてイタリアと引き分け、そして、セットプレーからイングランドに先制され、個人技頼みの攻撃でなかなか攻め崩せなかったフランスと、この傾向はかなり顕著ですね。これが試合が進むにつれて、「やはり強豪は違う」ということになるのかどうか、楽しみです。
特にデンマークの、「個を生かす組織サッカー」は見ていて楽しいものでした。全員が組織的に動いてパスコースを作り、そこをカチッ、カチッとパススピードの速いパスを通していく。パスを受けた選手はすばやい判断で、周りの選手が動いて作ったパスコースを見極め、ワンタッチかツータッチでよい選択肢へまたパスを通す。それをくりかえすことでディフェンスラインから中盤、ペナルティエリアの近くまではきっちりと、オートマティックにボールを運んでいける。そして、ペナルティエリアが近づいたらそこで創造性を十分に発揮する・・・。こういうサッカーは日本にも参考になりますね。
まだまだ五輪のOA問題とか、ヒデのインド戦評とか、いろいろと触れたいことはあるのですが、今日はタイムアップです。しかし、今年はこの後アジアカップ、五輪と続くのですね。もちろんJもLもあるし、うーん、すごいサッカーラッシュ(笑)。うれしい悲鳴とはこのことですね。
それではまた。
11:45 AM [日記] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (1) |
June 10, 20041次予選ですね
やりましたね!7-0の快勝、久しぶりに見ていて安心できる1次予選らしいゲームでした。
と思ったら、裏ではオマーンがシンガポールにやはり7-0で勝ってるんですね。申し合わせたかのような点差・・・。TV中継中にアナウンサーが「この後の試合でオマーンが10点差をつけて勝つことも、オマーンの実力を考えるとありえるから、日本ももっと大量得点を」と言っていた時には、「それは視聴者を煽るためとはいえ、言いすぎだろう(笑)」と思っていたのですが、近いところまで行ってしまいましたね。
これで、得失点差は日本が9、オマーンが10と、また上回られてしまいました。グループ3は、日本とオマーンの2強と言う図がはっきりとしてきましたね。ますます加茂さんのときの1次予選と似てきました。ちなみに当時のスコアは、
オマーンラウンド
日本 1―0 オマーン
日本 10―0 マカオ
日本 6―0 ネパール
日本ラウンド
日本 10―0 マカオ
日本 3―0 ネパール
日本 1―1 オマーン
やはりオマーンにだけ苦戦しています。当時から見ると日本ももちろん成長していますが、オマーンもずいぶんと強くなっているようで、この一騎打ちに勝たないと上にあがれないわけです。
今回の予選のレギュレーションは、
2チーム以上が勝ち点で並んだ場合は
1)当該チーム間の勝ち点数
2)同得失点差
3)同総得点
4)全試合の得失点差
5)総得点
6)中立地でのプレーオフにより上位チームを決める。
ということになっているようですので、万が一日本がアウェーでオマーンに1点差で敗れた場合、1)2)3)がすべて同じとなるために、4)の得失点差勝負になるのですね。その時のためには、やはり得失点で上回っておきたいところでしたが・・・(引き分け以上の場合は日本が勝ちあがり、2点差で負けた場合はオマーンが勝ちあがりです)。
とは言え、試合自体は7-0ですから、今回の試合にこれ以上を望むのは酷というものでしょう。
試合自体は、チームの実力差どおりの結果が出たというところでしょうか。しかし、1点目の三都主のアーリークロス気味のパスをシュートした久保のアクロバティックさはどうでしょう!ジャンプしながら、妙な体勢でクロスに足を合わせるだけ。それが見事にコントロールされたシュートとなって、キーパーの横をまっすぐに抜いていく。ちょっとすごいですね。少林サッカーかと思いましたよ(笑)。
2点目のアシストも久保ですが、このカタチは引いた相手とか、組織されたディフェンスから点をとる時に有効なものの一つであると思います。中村選手の精度の高い、サイドチェンジ気味のアーリークロスを、ファーの選手が折り返して、飛び込んできた2列目の選手が(今回は福西でしたが)シュートする。先日のイングランド戦で、開始早々ベッカムのクロスをオーウェンが折り返したものも狙いは同じでしょう。前代表でも、例えばアジアカップサウジ戦の1点目などがそうですね。
これだと、1回目の前をボールが横切ることになるため、DFやキーパーがボールを見てしまい反応が遅れやすいのですね。せっかく中村選手がいるのだから、これは得意な一つの形として磨いていって欲しいものだと思います。
中村選手のフリーキックで3点目。後半は敵がかなり押し上げてきたために、ラインの裏が空き、そこを玉田がドリブルで突き4点目。セットプレーから中澤が2得点。早いサイドへの展開から、加地の絶妙のパスがペナルティエリアに入り込んでいた小笠原に渡って得点。
私は後半から4バックにして欲しいと思っておりまして、その通りになったのですが、どうも選手の動きが重いような・・・。アイスランド戦後半や、シンガポール戦前半の方が、人もボールも良く動いていたような印象があります。インド戦では、一人一人がボールを持って考える時間が妙に長かった。まあ攻め急ぐような状態ではなかったのだというのも正しいのですが、シドニー五輪1次予選での小野の怪我を考えると、気をつけて欲しいと思わずにいられません。
もちろん7点取っているのだから不満を言っている場合ではありません。ただ、その多くの点が個人能力のごり押しである点が気になるといえばなりますね。思い起こせばオマーン戦、高原がマーカーを背中で吹っ飛ばしてペナルティエリア内でフリーになった(シュートはキーパーの正面をついてしまいましたが)シーンがあったように、個人能力に差がある場合には、そこを生かした戦い方をするのは、その試合に勝つことを考えれば理にかなっています。オマーン戦、シンガポール戦も、もう少しそうすればよかったのに、と私は思っていました。
しかし、今後インドよりもマークがしっかりし、個人能力が高い敵が引いてきた場合、やはり個人の能力で押すだけでは勝ちきれない場合が出てくるでしょう。そういう時のためには、しっかりと崩す形も今後はもっと欲しいですね。その意味では中村選手に、よりいっそうの覚醒を求めたいところでしょうか。フリーキック以外でも、もっともっとできるはず。そして、彼を含めた日本の攻撃の連携を高めることが、アジアカップで勝ち上がっていくには絶対に必要でしょう。アジアカップはまた「時間の取れる」中での戦いとなります。よい結果を期待したいですね。
そうそう、皆さん見どころは中村キャプテン事件だったと思われますか?私は「鈴木ルーレット」が気になりました。ただそのすぐ後ファウルを受けているところが鈴木らしいのですが(笑)。
それではまた。
10:14 AM [ジーコジャパン・1次予選] | 固定リンク | コメント (4) | トラックバック (6) |
June 04, 2004時間が取れるか取れないか
私も今回の遠征、ジーコ監督は非常にいい仕事をしたと思います。武藤さんも書かれているように、イングランド戦は日本代表史に残るいい試合でした。また、ああいう前半押されている展開では「一回ポゼッションして、そこから攻撃を組み立てる」というやりかたが、ペースを握りなおす上で効果があったことも確かです。
私も「誰がいつ動き出すかが自由なサッカーでは、組織的な守備をする強豪から点が取れないのではないか」と思っていましたが、大住さんが言うように、動き出しを含めたカタチの練習を増やしていることでポゼッションから縦への以降がスムースになっているようで、「それでも点は取れる」ということに変わってきましたね。
アイスランド戦では、中村が語るように彼がやや下がり気味で、小野や稲本からのミドルパスでボールの引き出しの上手い久保や玉田が生きる、ダイレクトプレーが多かったですね。イングランド戦の後半では、まさにジーコのやりたいであろう横へボールを動かしながら、サイドやFWの動き出しにあわせて縦に入れる、というポゼッションスタイルがイングランド相手でもかなり機能していました。素晴らしいことだったと思います。
ところで大住さんは練習内容の変化に注目していますが、私は、「特定の選手に大きすぎる役割をあたえることを止める」「海外組の無条件起用を止める」などのやり方の変化があったことも、チェコ戦からこの遠征に至る過程でチームが一つになるのに、大きく役立ったと思います。チェコ戦後のサカダイの川原氏のレポートにあるとおりですね。さらには、「自主性を尊重するならそれに向いた選手を多く入れたほうがいい」と私は思っていたのですが、ここに来てそういう選手が有効に機能し始めた部分もあるでしょう。
さて、ジーコ監督は「時間があれば」よい内容のサッカーを見せることができることを証明しました。その良い内容のサッカーが、W杯ベスト8を目指すのになかなか希望の持てるものであることも(ただし、厳しいプレスにさらされたときにそれができるかは、まだ不明ですね)。しかし、これはさかのぼって言えば、コンフェデ杯フランス戦でも見えたことではないでしょうか?
私はまさにそのコンフェデ杯で「不支持」を決めたのですが、それは、ジーコ監督の「選手の話し合いに任せるサッカー」では、一試合二試合いいサッカーをしたとしても、「今回のようにみんなで話し合う時間があればいい。でも、そうでない場合や新しいメンバーが入ってきた時に、意見のすリ合わせが十分にできない恐れがある。」(コンフェデ杯後選手談話・サッカーマガジン誌)という問題点があると考えたからです。
ジーコ監督のやり方では、「時間が取れないことがわかっている」最終予選での数試合で、大きく不安が残る。私はそう思いました。そして実際、時間が取れなかったオマーン戦、シンガポール戦では、コンフェデ杯での良い内容は影も形も見られませんでした(私は1次予選はかけらも心配していなかったのですが)。
それは、単に時間が取れなかっただけではなく、わざわざ高熱があった選手を先発させたり、コンディション、試合勘に関係なく海外組を強行起用したり、特定の選手に大きすぎる役割をあたえたり、それによって選手のモチベーション・コントロールに失敗したり、などなどによるものでした。こういったとんでもない「悪手」さえ打たなければ、あれほど1次予選で苦戦することはなかったと私は思います。
その「悪手」の部分は、さまざまな外的要因により、チェコ戦ではある程度改善されていたのですが、私は「ジーコ監督の哲学では、それが継続する可能性は低い」と思っていました。しかし、イングランド遠征でもその改善は継続し、また小野を中心とした新しい一体感もチームに生まれているようです。1次予選の時に感じられた、「このチームは危険な状態にある」というところからは、今では完全に脱していると言えるでしょう。
私はオマーン戦後、「不支持」から「積極的に解任すべし」と考えを変えました。それはこのチームマネジメント上の「悪手」があまりにも酷く、さらにジーコ監督がそれに無自覚であったように見えたためです。このままではこれが(オマーンよりもさらに強い敵を相手にしなくてはならない)最終予選でも繰り返される。それは恐ろしすぎる。しかし、その最悪の部分はさすがに改善されました。
とはいうものの、ジーコ監督の「選手の話し合いに任せる」やりかたが、「みんなで話合う時間があればいい。でも、そうでない場合や新しいメンバーが入ってきた時に、意見のすリ合わせが十分にできない恐れがある」という問題点を抱え、それがまた「時間が取れないことがわかっている」アジア最終予選で表面化する、という危険は依然残っていると思います。
コンフェデ杯で一回できたベースは、なぜオマーン戦で機能しなかったのか?それは今後、もう繰り返されることはないのか?
それを確認することは、今後は(オフィシャルAマッチデーのため)時間が取れるアジア1次予選ではもう訪れないでしょう。チーム状態がよければ、アジア1次予選は「大勝の連続」だと私は思います。そうなると、「多少チーム状態が悪くても、アジアを圧倒できる『地力』があるかどうか」を、アジアカップを見て判断することになるでしょうか。
このなかなかに魅力的で強いチームを作り上げたジーコ監督、そしてこのチームが、アジアの強豪を相手に中国の地で、どのような戦いを見せるか。実は私はそれがかなり楽しみになってきています(笑)。ただし、ジーコ監督がもうあのようなチームマネジメント上の「悪手」を打たなければ、のことなんですが。
それにしても稲本が心配ですね。それではまた。
10:52 AM [ジーコジャパン・親善試合] | 固定リンク | コメント (6) | トラックバック (7) |
June 02, 2004俊輔は目覚めるか?
稲本大丈夫でしょうか?心配です。
それにしても、日本、おっしい~!!!!
前半の序盤は、どうなることかと思いましたね。日本よりも個人能力の高い選手たちが、日本よりも組織的にやっている。そうするとああいうオートマティックなパス回しからの攻撃になる。イングランドを見ていると、バックパスがけして消極的なプレーではないことがわかります。戻された選手が常に攻撃へのパスコースを見ているからですね。
それにしても、前半は日本が敵選手をフリーにしすぎでした。バイタルエリアや右サイドでベッカムをフリーにしたらだめだよー(笑)。ちょっとポジショニングのバランスが悪すぎでしたね。後半に向けて修正できたのはよかったですが。そして、敵のプレーにもだんだん慣れてきて、さらにはハーフタイムでの(おそらくは)「もっと積極的にプレスしろ」という指示が効いたのか、後半はむしろ押し気味といっても良かったぐらいですね!
特に後半、日本のボールポゼッションが上がったのが大きな収穫でしょう。得点もその流れの中から。むしろイングランドがカウンター気味になっていたくらいです。イングランドのDFラインの押上げがほとんどなくなっていたのが、ちょっと気になりますが・・・。あまりコンパクトではないフィールドで、日本のショートパスの連続がずいぶんと生きましたね。俊輔も、その中で持ち味を発揮し始めていました。
この欧州遠征は、インド戦へ向けてよい準備ができたといってもいいのではないでしょうか。
ところで、アシストした三都主へのスルーパスは、俊輔でしたね♪「イメージ」を徐々に取り戻しつつあるといってもいいかもしれませんね。これで試合勘を戻して行ってくれれば、これからに向けてとてもよいことなのですが・・・。
それにしても、ベッカムの「プレーする前のプレー」、俊輔にも真似して欲しいんだよなあ。さかんに首を振って、スペースを見つけて、敵の目を盗んですっと動く。ボールを受けても、簡単にはたいたら、きゅっと走る。彼のようなキックを持った選手がそれをやって、半瞬フリーになるとそれはもうFKと同じ。そういうプレーをすると、もうすごく自分が生きるんだけどなあ。今日同じピッチに立って、それを感じてくれたら何よりなのですけどね。
眠いのでさすがに(笑)詳しいことはまた後ほど。
それではまた。
06:25 AM [ジーコジャパン・親善試合] | 固定リンク | コメント (1) | トラックバック (4) |