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May 31, 2004

日本の明後日はどっちだ?

勝ちましたね!

試合中にアナウンサーも行っていたように、欧州で試合をすると代理人が見ている可能性も高いと思います。ここでいいプレーを見せつけておくと・・・と期待してしまいますね。久保や玉田、本山やオガサなんかにオファーが殺到したりしないかな(笑)。

さて、試合内容ですが、前半の小野と稲本からのミドル、ロングパスで動き出しのいい久保と玉田を走らせる戦い方は、チェコ戦からの継続でもありますが、よかったですね。

1点目は小野のパスが敵に引っかかってふわっと久保の前に落ち、久保が落ち着いてループ気味に決めたもの。2点目は、やはり小野から、アウトにかけたミドルパスがぴたっと久保の前へ。その他にも、ボランチやDFからのロングパスが増え、それが攻撃を活性化していました。中澤や坪井の攻撃参加も目立っていましたね。

---久保----玉田---
------中村------
三都主---------加地
---小野----稲本---
--中澤--宮本--坪井--
------楢崎------

それが4-4-2にした後半は消えてしまって、10メートルくらいのショートパスの連続ばっかりになってしまったのは残念でした。

---鈴木----柳沢---
--本山-----小笠原--
---遠藤----福西---
三都主-宮本--中澤--加地
------楢崎------

ただ前半も、まだ中村選手は試合勘を取り戻せていない感がありましたね。彼を経由する攻めが割と少ない。それが逆に、スピーディーなダイレクトプレーにつながっていたのは、皮肉でしたが。中村選手も動き回って何とかボールに触ろうとするところはいいのですが、一回受けてはたいた後、藤田選手がやるように「きゅっ!」とスペースへ向けて走って欲しい。それができれば、スペースを作ってまわりも助かるし、彼自身も楽になると思うのですけどね。

後半4-4-2では、やはり預けどころが多いせいか、ダイレクトよりもポゼッションが多くなるようです。攻めに出てきていたアイスランドには、それでもだいぶんチャンスを作れ、ヤナギの外しが目立ってしまいました(笑)。動きとかは悪くないんだけどなあ・・・。後半は敵がだいぶんスペースをくれたので、前半のようなダイレクトプレーができるともっとよかったと思います。4-4-2だとポゼッションしてしまう・・・身についたクセ、とでもいうのでしょうか(笑)。

また、後半からアイスランドにペースを握られる時間が続き、決定的チャンスもいくつか作られましたね。まあ、選手を大幅に変えたせいもあるのでしょうけれども、やはり4-4-2の左サイドの守備には難しさがあるようです。そういえば、センターの宮本と中澤は4バックで組むのは初めてですね?このように親善試合で組み合わせを試しておくのはよいことと思います。

フォーメーションを二つ試し、選手も多く入れ替え、こういう親善試合としては意義のある戦いにできたのではないでしょうか。私としては、やはりスピーディーなダイレクトプレーを志向出来る、前半の戦いぶりがよいのではないかと思います。後半のようなポゼッション主体の戦い方ですと、今日の後半のアイスランドのような、攻めてきてくれる敵にはいいのですが、ひいて守る敵にはどうなのか、という疑問が残りますしね。

しかし久保&小野はスゴイ!

グジョンセンは、欧州の有名選手がときどきかかる「俺が何とかしてやる症候群」に罹患していたのでしょうか?(笑)後半途中、カウンターのチャンスで動き出さずにハーフラインあたりで待っていて、ボールをもらうと4人ぐらい抜いてドリブルして行ったのは圧巻でした。ただ持ちすぎて最後は取られてしまいましたけどね。興味深いシーンでした。

そうそう、宮本も言っているように、アイスランドにはそれほど高さの脅威は感じなかったのですけど、私だけ?(笑)

今週は代表戦ラッシュで、中一日でもうすぐvsイングランド戦ですね。3-5-2-でいくのか4-4-2にするのか。どれだけの選手を連続起用するのか(後半休ませた選手の先発はありそうです)。この「よい流れ」はキープできるのか。楽しみですね。

それではまた。

02:26 AM [ジーコジャパン・親善試合] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (3) |

May 30, 2004

アイスランド戦前

私事で忙しく、なかなか更新ができなくてすみません。

気がついたらもうアイスランド戦ですね。録画で放送の予定なので、試合を見たあとの感想を書けるのは相当遅くなりそうです。

さて、そのアイスランドですが、有名な選手としてはチェルシーに所属のグジョンセンがいますね。名前のほとんどがションという語尾(笑)の代表メンバーの多くが、イングランドやスウェーデンで働いているようです。代表としてはFIFAランキングで56位、ジャマイカよりもちょっと下、というあたりでしょうか。ちなみにカタールが57位、タイが59位につけています。まあ、それほど信頼できるランキングでもないことは皆さんもご存知のとおりですから、あくまでも参考程度ですが。

ひるがえって日本のほうは、なんとも興味深いことになって来ています。「まず、東欧遠征の時は、選手が一番慣れているやり方という考え方で3バックをやりました。それで比較的スムーズに流れたので、今回もやろうと思っています。」という理由で、3-5-2で戦うようですが、DFセットは宮本、中澤、坪井という東アジア選手権仕様になりそうです。

また当初は右アウトサイドに藤田、という報道もあったのですが、ひざの状態が思わしくなく、加地で行くことに。「本人が出たい、出られると言っている」ということで、右ひざ故障の久保は試合に出ることに。そして、トップ下には中村選手が(久しぶりに?)抜擢されました。

ところで、今回中村選手をいわゆる「司令塔」に抜擢するというジーコ監督の「He needs play. He needs game」という考え方は、これは私は理解できます。まさに少し前にJ-KETにも書いたのですが、今の中村選手はプレーすることを強烈に、強烈に必要としていると思います。継続してプレーしていないため、今の彼はイマジネーションもわかなくなってしまっている。

 28日午後に行われた今遠征初の紅白戦。左内転筋痛から復帰し、レギュラー組の単独トップ下でプレーした中村は精彩を欠いた。ボールを持ってから長く考え、流れを止め、奪われてはカウンターを食らった。(サンスポ記事)

しかし、トルシェも「最終予選でポイントになるのは中村だ」と言うように、彼の左足は日本の貴重な財産ですし、さまざまな要因で不遇なシーズンを過ごした後でもあります。ここで彼の奮起と、チェコ戦でいい雰囲気ができ始めた代表への定着に、この親善試合シリーズをあてることは、私は一定の理解をできることだと思います。

これから代表戦(イングランド遠征~インド戦~キリンカップ~アジアカップ)で継続してプレーができれば、そこでイメージを取り戻すこともできるかもしれません。重要な1次予選で、長いこと試合から離れていた選手をいきなり使うようなチーム・マネジメントははっきり間違っていると思いますが、このように親善試合で徐々に慣らしていくのはよいことと思います。ただし、それをモノにできるかは本人の問題でしょうけれども。

チェコ戦でできたバランスに「俊輔」をいかに組み込むか。それができれば、今回の遠征も非常に意義深いものになるでしょうね。楽しみです。

最後になりましたが、高原選手は本当に心配ですね。「代表にとって残念」とか、「日本サッカーにとってどう」とかいうよりも前に、一人の人としての、高原がたいへん心配です。気はあせるでしょうけれども、じっくりと療養して欲しい。そして一日も早く、全快して欲しいものだと思えてなりません。

それではまた。

04:27 PM [ジーコジャパン・親善試合] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0) |

May 27, 2004

イングランド遠征~インド戦 楽観論

五輪代表vsトルコ選抜戦は仕事で見れませんでした。各所の論調を見ると、いい強化になりそうな試合だったようで、仕事の時間の読みを間違えて録画の予約もしていなかったのが悔やまれます。

それはさておき、ケガの久保も含めて欧州に旅立った日本代表ですが、ジーコ監督は「なるべく多くの選手を使いたい」「久保は無理させない」と語っているようで、これもよい強化になるといいですね。日曜、火曜と「中一日」での試合ですから、親善試合で無理させる意味があまりないことを考えると、選手を全部取り替えた、2チームが試合をするようにしてもいいくらいでしょう。

---高原----玉田---
------藤田------
三都主---------加地
---小野----稲本---
--中澤--宮本--坪井--
------楢崎------

---鈴木----柳沢---
--中村-----小笠原--
---遠藤----福西---
三浦淳-宮本--中澤--加地
------川口------

こんな感じでしょうか?上はチェコ戦の流れを組んだ3バック、下はこれまでの4バックですね。(久保はケガの経過を見て、あとの試合にだけ起用すると仮定してみます)。

(追加訂正:サンスポによると、初日の練習での3バックは東アジア選手権のメンツだったようですね。そうすると、イングランド戦で急に田中誠の4バックを試すとは考えにくいなあ・・・イングランド戦も3バックなのでしょうか?) 

(追加訂正その2:久保はインド戦をにらんで2戦とも出場回避の可能性が高いようです。その場合は、鈴木が2戦目のFWに入るかな?)

選手の2試合連続起用をないものとして考えると、いろいろと初めての組み合わせとかも出てきますが・・・ジーコ監督がこの2試合どういうメンバーを組んでくるか、ちょっと予想がつきにくいだけに興味深いですね。

私は、ジーコジャパンの特徴は「選手が話し合いでチームを作る」ところだと考えています。チェコ戦もそうでしたが、イングランド遠征も「選手が話し合いでチームを作る」時間がしっかり取れます。ヒデがいなくても、チェコ戦の(おそらく)藤田や田中誠を中心とした話し合いの輪、そこで話し合った約束事は維持でき、さらに発展させることもできるでしょう。さすがにイングランドは強豪ですから勝てるかどうかは分かりませんが、チェコ戦からできたこの流れが維持できれば、遠征は実りの多いものになるのではないかと思います。

そしてその先のホームでのインド戦、これも「話し合いの時間」の取れた後、その続きとして、また海外組もリーグ戦が終わっており、ずっと一緒合宿をしたあと戦うことができます。これはジーコジャパンにとって非常に大きなことですね。さらに言えば、インドはオマーンに5-1で負けたチームです。今年始めの私の予想、「大勝に次ぐ大勝」がそろそろあたりはじめるのではないかな(笑)、と思っています。

ジーコ監督の手法では、コンフェデでもそうでしたが、「選手が話し合いでチームを作る」時間が取れれば、なかなか機能するチームを作れるものだと思います。しかし、このやり方の問題は、

今回(コンフェデ杯)のようにみんなで話合う時間があればいい。でも、そうでない場合や新しいメンバーが入ってきた時に、意見のすリ合わせが十分にできない恐れがある。ディフェンスだけは感覚でできないから(サッカーマガジン誌/コンフェデ杯後 選手談話)

というところにあったわけです。これがまさに、国際Aマッチデーでありながら、Fixed dates for Friendly matchesであったために海外組の合流が遅れた、オマーン戦、シンガポール戦で噴出したのですね(熱のある選手とか、試合勘の鈍っていた選手、暑熱馴化の不備などの問題点はもちろんですが)。

これからしばらく続く「時間の取れる1次予選」は、チェコ戦でできた流れを継続できさえすれば、私は心配する必要はないと思っています。しかし、今年と同じようにとびとびの国際Aマッチデーに行われる来年の最終予選で、時間がない試合がいくつかあった時には、オマーンやシンガポールよりも強い国を相手に、同じ問題が噴出する可能性が高いわけです。

私がこのようにチーム・マネージメントにこだわるようになったのは、この予選の方式、「2年を通じて、国際Aマッチデーにとびとびに行われる」が決定して、「それを勝ち抜いていくには、チーム・マネジメントが非常に重要になるだろう」と考えたからなのです。

「1次予選は心配いらないが、最終予選や本大会のことを考えると、チームマネジメントのつたないジーコ監督には退任して欲しい」

これが昨年来の私の主張でした。オマーン戦、シンガポール戦では最初の部分の予想がみごとに外れてしまいましたが、これからの「時間の取れる」1次予選は、ようやく(笑)その予想通りになってくるのではないでしょうか。しかし、それでも最終予選や本大会のことを考えると、ジーコ監督のチーム作り、チームマネージメント、モチベーションコントロールの能力などには問題が大きい。私はそう思っています。

それではまた。

02:07 AM [ジーコジャパン・親善試合] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (1) |

May 20, 2004

女子代表応援企画・ご報告

Mattyanさん制作のバナーです

みなさま本当にありがとうございます。

第一回目の中間報告の後、さらに賛同のトラックバックをいただきました。

ニハえもんBLOGさん

ハレトキブログさん

masserの部屋さん

備忘録(taquaiさん)

神聖ジーコ帝国さん

発汗さん

blog ★ ハリボー(橘 千蔭さん)

bananafishさん

Lリーグ・ダイジェストさんにはリンクを張っていただきました。

また、みなさまもご存知のとうこくりえさん(開運!?スポよた堂)からは、かわいいイラストつきでメッセージ&おこころざしをいただきました。

jojoen.GIF

yayoi.GIF

これも女子日本代表宛に送りますが、あんまりかわいいので(笑)許可を得てここに掲載させていただきます。

 

さて、J-KETでの対話から始まったこの企画、「焼肉おごりたいな」という数人の方の受け皿を作れれば、と動いただけなのですが、思いもよらぬ広がり方をして、多くの方から篤志をいただきました。

トラックバックしてくださった方、賛同しておこころざしを送ってくださった方、メッセージを下さった方、本当にありがとうございます。

ご報告です。

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72名の方が送ってくださいました。

合計金額、423,521円になりました。

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私の予想を大幅に上回る集まりでした。本当に、彼女たちの戦いがサッカーファンの胸を打ったということですよね。皆様方に感謝の100乗を送りますm(_ _)m

一応、選手一人当たり1万円は焼肉食べてもらいたいと思っていたので(笑)、それを越えた部分は、焼肉券以外の商品券にして、JFAに送ろうと思っています。

選手たちへのメッセージをいただいた方は、もちろん、それも同封して送ります。また、「サッカー女子日本代表を応援する会」と、皆様の「都道府県名と苗字だけ」を記した連名で送り主、としたいと思います(特に匿名を希望されていた方は除きます)。

*「できればマスコミと連携を取って、注目されるカタチで渡した方がいいのでは」という助言もいただいたのですが、私自身そうやって注目されるのは苦手ですので、申し訳ありませんが、地味に(笑)メッセージとともに送付するだけにさせていただきたいと思います。ご了承いただければ幸いです。

**「収支報告」---支出のほうは、私書箱代7875円(3か月分)がかかっています。これはもともとケット・シー持ち出しで、と思っていましたので問題ないです。ただ、焼肉代とは別途で、「この500円は経費に」と指示された方がいらっしゃいましたので、その500円だけ私書箱代に当てさせていただきたいと思います(これを読まれても、私書箱代をあらためて送ろうとか思わないでくださいね♪私はみなさまのお手伝いができて本当に幸せなのですから)

***また、送ってくださった方の中に、「ケット・シー宛」にもメッセージをいただいだ方も多いのですけれども、なにしろこの数ですので、みなさまに返信することはちょっとできない状態です。本当に申し訳ありません。

諸々の事情から送るのは週明けになりそうですので、何か御意見、ご質問等ありましたら、メールでも、こちらのコメント欄、あるいはJ-KETにでも、何なりとお寄せください。

(一応予選通過のお祝いということでここで区切りをつけますが、特に締め切りを設けるようなものではないと思いますので、私書箱の有効期限3ヶ月の間は、今後も継続して受け付けています。「ちっ、出遅れたぜ!」という方も、まだまだ大丈夫です・笑)

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〒105-0004
東京都港区新橋5丁目25番1号
「サッカー女子日本代表を応援する会」
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最後に、賛同しておこころざしを送ってくださった方、メッセージを下さった方、トラックバックしてくださった方、本当にありがとうございました。また、慣れないことで取りまとめなど、手際が良くない部分があったことをお詫び申し上げます。

それではまた。

12:07 PM [なでしこジャパン] | 固定リンク | コメント (7) | トラックバック (11) |

May 14, 2004

五輪OA考察

暑くなってまいりましたね。さて、暑さといえば思い出すのは、真夏に行われるアテネ五輪です(笑)。

そーたさんに話を振っていただきました。

さて、引き出しを数多くもってらっしゃるケット・シーさんはどのように考えるのだろうか興味深い。

この時点で、まずは「私の候補」としてMF小野+FW柳沢+GK曽ケ端の名前を挙げたのだが。

さらっと書いたのに見つけられちゃいましたね(笑)。

五輪のOAの話を考えるにあたり、使うか使わないかという観点では、「メダルを目指す」(まあ多少はリップサービスであるかもしれないけれど)と考えれば、使ったほうがよいと結論づけられると思います。この点にはいろいろと議論があると思いますが、一回それは置いておいて、「使うなら」という前提で人選を考えて見ましょう。

まずは、「これまでのチームの継続を考える」のか、「使えるOAにあわせてチームを変える」のか、という視点がありますね。これは、私は前者のほうがよいと思います。もはやイチからチームを変えるには時間がなさ過ぎる。

すると、「継続されるべきチームはなにか」ということになりますが、私は「五輪予選最終UAE戦の3-4-2-1」であろうと思います。

------平山------
--大久保----田中達--
森崎浩---------徳永
---今野----鈴木---
--那須--阿部--茂庭--
------林卓------

これは、このスタイルが「シャドータイプが多い五輪代表の現状にあっていること」、逆に言えば、いわゆる「トップ下」を一人に任せようとした時にはなかなか好結果が生まれていないことから考えられるところです。実際、UAE戦でのこのチームが見事な戦いぶりを示したのは、記憶に新しいですね。また、先だっての遠征でのギリシア五輪代表との親善試合も、この布陣でスタートしたところを見ると、山本監督もこれを念頭においているところは間違いないと思います。

さて、そこでOAですが、まず一人目は、私なら小野選手を左サイドに欲しいと思います。森崎浩選手もよくこのポジションで機能していましたが、さらにレベルが上がる五輪本大会では、やはり奪った後のボールの預けどころ、攻守の切り替えで鍵となるこのポジションに、経験の豊富な選手がほしい。特にオランダで、守備力も向上している小野ならばうってつけです。

また、一つ考慮したいのは、OAの「リーダー性」です。今ひとつ元気がないといわれているこの世代にOAとして加えるには、、「俺について来い!」というタイプのリーダーではなく、ニコニコと和を作りながら、それで盛り上げて行ける、というようなリーダーがよいのではないか。そういう点で、小野の「太陽のリーダーシップ」が、このチームに入るといいだろうなあ、と思うのです。

クラブとの関係で難しいかもしれませんが、ぜひ合流して欲しい選手ですね。

 

次に私が上げたのは柳沢選手ですが、これってなかなかいいアイデアだと思いません?(笑)

というのは、やはりフル代表との兼ね合いを考えて、なのですが。ジーコ監督は誰でも連れていってほしい、と言っていますが、やはり今この状態(フル代表のFW不足)で「久保をくれ」とは言いにくいのではないか、山本さんも。

1トップ2シャドーの形で行きたいのだけれど、平山がどこまでコンディション的にもフィットするかは未知数なところもあり、1トップ役の人材は確保しておきたい。久保でも高原でもよいのだけれど、上記の問題(ジーコへの気遣い?)もあるし、また久保や高原がこのタイプの1トップに向いているかというと、私はちょっと疑問であったりもします。

そう考えると、私的には日本のFWで適任と思われるのは、柳沢か西澤か、というあたり。西澤の8月時点での調子がどうか、という問題もありますが(これはヤナギも問題は一緒ですが)、もう一つ、先に述べたこのチームのOAのリーダーシップの位置づけを考えても、「背中で見せる」(笑)ヤナギはぴったりなのではないか、と思います。

もちろんヤナギは、平山や西澤のように、高さでポストをするタイプではありませんが、その動き出し、ポジショニングのよさで中盤からボールを引き出し、キープして2列目に落とす能力は高いものがあります。このタイプの1トップを国際レベルでこなす能力はあると言えるでしょう。

もう一つ、これはなんというか、私がヤナギファンだからと言うわけなのですが(笑)、彼もここで抜擢すれば「意気に感じる」のではないかということです。思い起こせば、2000アジアカップでも、ベネチアで出場機会をあまり得られなかった名波が帰国したてでありながら、「イタリアにパスタを食いに行っていたわけじゃない」と、その経験を存分に生かしたことがありましたね。今回もそういうケースにできるのじゃないか、と思うのです。

柳沢は今、フル代表では微妙な位置にあり、五輪出場をジーコも肯んじる可能性が高いと思われますし、逆に、コンディションを整える時間もある五輪での活躍で、もう一度代表にも定着、あるいは五輪で世界に対し強烈な印象を残せば、再び欧州へ雄飛、ということまでにらめます。いろいろな意味でいいアイデアだと思うのですが・・・。


さて、私は3人目に曽ケ端選手をあげました。GKは経験が重要なポジションですし、ここにOAを起用することは一つ意味があると思います。しかし、もちろんそれ以外の可能性もありますね。そーたさんは、

今の時点では、可能性は別にして、山本さんなら、ということで、小野、明神、宮本の名を挙げよう。

このように書かれています。これもなるほど、と思いますね。

宮本が入れば守備はたいへん安定するでしょう。先に述べた私の考えるOAのタイプ、「穏やかなリーダーシップ」にも適合していますね。これも有力な選択肢だと思います(フル代表には田中マコがいますし)。

ただ私は、予選最後のUAE戦で見せた阿部の3バックにも魅力を感じているのです。あそこに宮本を入れるのもいいですが、復帰してくる闘莉王を投入するのも捨てがたい。那須-阿部-闘莉王という組み合わせは、かなりよいものになると思います。このチームとしての連続性もある程度は保てますしね。

明神については、今野がいるじゃないですか、ピッチ上に確か二人か三人(笑)。彼の台頭で、「中盤のディフェンス強化要員」は特に必要とは思えなくなりました。もちろん明神の持つ経験や、組織を生かす力は捨てがたいのですが、その点は今野、鈴木啓の成長に託してみたい。問題点は、やはりフィードの正確性を持った後ろめの選手、ということになるでしょうか。本当は青木、森崎和といった選手がいるんですが、最後まで山本さんは彼らを生かしたチームが作れませんでした。その点に対して、経験の豊富な森岡や中田コで補う、ということは考えられますね。

さて、以上で私の考える五輪代表のOA候補は出揃いました。布陣にしてみると、

----平山(柳沢)----
--大久保----田中達--
小野ー---------石川
---今野----鈴木---
--那須--阿部-闘莉王--
------ソガ------

ヤナギと平山は、どっちがサブと言うことなしに、最後まで併用という感じで行って欲しい、と思います。

ちなみに、こちらではOAにある現FW様かな?と思わせるFWが入っています。それはもう最終兵器ですね(笑)。「穏やかなリーダーシップ」どころじゃないですが、彼が入ってくれるなら私も賛成してしまうかもしれません。まあそれぐらい彼のキャラクターは魅力と言うことで(笑)。

それではまた。

04:01 PM [アテネ五輪代表] | 固定リンク | コメント (4) | トラックバック (5) |

May 10, 2004

来し方、行く末

前回話題にしたTENさんの考える「連携を取る能力の高い選手で代表を作る」という方針に対して、別の方針の可能性を提示してみたいと思います。

それは、おそらく2002年W杯終了後に当時の技術委員会が次期監督をリストアップしていた時に考えただろうと思われる方針です。

当時技術委員長だったのは大仁氏(田嶋氏ではありません・笑)、フランスの監督をリストアップし、それもビッグネームだけじゃなくフランス協会の推薦する(おそらくは地味な?)監督もそれに加えていました。ここでポイントだったのは、五輪代表監督も次期監督に任せるという方針だったことです。

これは、チェコ・フランス型強化(と私が呼ぼうと思うもの)を協会が志向していたことを、示すものだと思います。

それは、西部謙司氏がサッカー批評22号で書かれていた、「日本代表強化計画<私案>」と近いものです。そこで西部氏は、「ユース年代でひな形を作ってしまえ」としています(どうもこの一連の話題では西部さんばっかり引用してしまいますが、そういう意味ではやはり、「日本のサッカー界の位置取り、方向性」という視点から書いているライターは多くないということかもしれません)。時間の取れないフル代表で戦術を構築するのではなく、ユース、五輪年代でそれを行っておこう、ということです。

西部さんも触れていますが、現在のチェコ代表・ブリュックナー監督は、以前にユース年代の代表監督でした。当時指導した選手の多くが今の代表にも含まれていて、「A代表を担当してイチからチームを作り始めたわけではないのだ(西部さん)」ということです。これはよく紹介されるコラムですが

調和が取れているチェコの試合を見れば、私がユース指導者時代の5年間でどれだけ膨大な戦術を、選手に行き渡らせたのかを知ることができるだろう

とブリュックナー監督は言っていますね。他にも、例えばフランス代表も、若年層からほぼ同じコンセプトで代表チームを作っていく、一貫性のある強化をしていると言えるでしょう。

実際日本でも、トルシェ時代はそうでした。ワールドユース準優勝組が、その後のチームの中核になって行ったことは誰の目にも明らかでしょう。それと同様に、まだ海外組がいないユース、五輪代表年代で、優秀なトレーナー型監督(便宜上こういう分類を使います)に戦術を浸透させる。それをフル代表年代でも共通させ、全体としての日本の形を作っていく。2002終了後のリストができた時には、こういう「強化の大方針」がそこにあったのだろうと考えることは、それほど的外れではないでしょう。

これは、海外組が増えてくる2002-2004でも有効に機能した可能性が高いと思います。2002直後にリストにあったような監督が就任していれば、ある程度フル代表選手たちが「すでに慣れ親しんだ」戦術でスタートすることができただろうからです。もちろんフラット3である必要はないですが(笑)、例えばルメール監督がチュニジアで、あるいはギー・ステファン監督がセネガルでやったようなDF戦術は、エッセンスとしては共通している部分が多いわけで、その他プレスのかけ方や攻撃時のスクエアパスの動きなんかも、「ああ、これね」(笑)という感じでこなせたのではないでしょうか。

(注:このコンセプト自体の当否は今は問いません。あくまでも「やりやすさ」だけの話に限定しています)

そういう意味での継続性、積み上げがあれば、1998-2002のフランス・チェコ型の一貫強化を、スムースに2002-2006のそれへとつなげて行くことができたはずで、その場合には「海外組が増え、召集が難しく」なっても、そして監督がトレーナータイプであっても、問題はなかったのではないか、と考られます。

これを、よくわからない理由で(笑)覆してしまったのが、川淵-ジーコ体制であって、実にもったいないことをしたものだと思っています。

*******

ただし、言うまでもなくこれは「そもそも論」であって、「2002終了後にはそちらを取るべきだったのでは」ということです。逆に言えば、KINDさんの問いかけにあったような、「今ジーコを解任したとして、その後最終予選まで監督をどうするか」ということには答えていないものですね。最短の目標、最終予選のことを考えると、また別の考え方をするべきであるかもしれません。

しかし、TENさんがおっしゃるように、「日本のサッカー界の位置取り、方向性の確立」という中長期的なことを考えるのなら、そして日本が世界のトップ10に定着することを目標とするなら、この大方針はもう一度十分に検討に値するものではないかと思います。

それではまた。

05:05 AM [ジーコジャパン・考察] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (1) |

May 08, 2004

こんな時代になったねと

次期監督についてから始まった一連の議論ですが、掲示板の方でもTENさんから問題提起をいただき、やり取りしている中で議論が深化していきました。TENさんのほうはそれをBLOGにまとめられておられますが、私も私なりの考えをここにまとめておきたいと思います。

TENさんの主張は、以下のようなものだと思います。

1)これからは、2002以前のような強化日程は取れない。
2)そのような場合、戦術を浸透させるタイプのやり方はできないだろう。
2´)そうではなく、「連携を取る能力が高い」選手を集めて代表を作るやり方を採るべきである。
3)そのやり方が上手いのは、ブラジル出身の監督である。
4)ジーコを選んだ川淵氏は、上記のように考えていただろう。

5)ジーコはマネージメント能力が低いため、日本代表監督としては不適格かもしれないが、「日本のサッカー界の位置取り、方向性」の確立という事で考えた場合、2)の「方針」自体は正しいと考えるべきではないか。
6)監督を交代するにしても、「連携を取る能力が高い」選手を集めて代表を作るやり方は継承するべきだし、その方針で監督を選ぶべきだ。

(この観点を視野に入れない解任論はダメなのではないか)

やり取りを通して、私は「これは西部さんが主張されていた『セレクター論』に近いな」と思いました。

西部さんは「ジーコはセレクター型の監督だ。つまり、その時点でベストの選手を招集し、短期間で理解しやすい最低限の約束事だけを与えて、オーソドックスな戦い方を指向する。」と書かれていて、そこでの選手の基準をたんに「ベストの選手」としていますが、これに補足して、「選手の連携をとる能力」が重要だ、としたのがTENさんの論であるという事ではないか、ということです。

これに対しさらに「ジーコ監督は、日本サッカーが中途半端な移行期にあるときに就任した、中途半端なセレクターなのかもしれない。」という判断を示しているのが西部さんです。そして、私はTENさんとの議論を通して、やはりそれに近い考えを持ちました。

仮に(仮にですが)ジーコが「連携を取る能力が高い選手を集めて代表を作る」やり方を採ろうと考えていたとしても、それには、「どういう選手が連携を取る能力が高いのか」「どのように組み合わせるべきなのか」を見極める能力が必要ですし、「与えるべき最小限の約束事は適当なのか」という監督の問題もありますね。

そしてその点を考えると、ジーコ監督の「セレクター」としての能力も高いものではない、と私は考えているわけです。この部分はある程度TENさんも同意していただいていますが、「連携を取る能力が高い選手を選ばなくてはならないのに、現状ではそれがあまりできていない」ということですね。

したがって、単に「マネージメント能力が低い」ことだけで解任を叫んでいるのではなく、「セレクターとしての能力不足」も問題視しているのです。この点では「中途半端なセレクター」とした西部さんとも評価の一致を見ているとも言えるかもしれません。

西部さんは(TENさんも?)セレクター型監督は少し時期尚早だったか、と書かれていますが、私は、ジーコ体制の問題点はその部分にはなく、ジーコ監督が「セレクターとしても」能力不足であったのだ、ということであろうと思っています。同じタイプの(?)セレクター型監督でも、経験豊富で能力の高いプロの代表監督であれば、より的確に「連携を採る能力が高い」選手を見極めることができるでしょう。

特に「今後の方針」に関してはTENさんの考えに完全に同意するわけではありませんが、「仮に」その路線「連携を取る能力が高い選手を集めて代表を作る」を継続する事にした場合も、ブラジル人だけではなく、さまざまなタイプの「セレクター」型監督が存在し、彼らも日本代表を率いる資格がある、と言って良い、と私は思います(もちろん、日本を知っているか、日本に合うか、などなど、多くのチェックポイントはありますけどね)。

それではまた。

09:50 PM [ジーコジャパン・考察] | 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0) |

May 07, 2004

女子代表応援企画・続き

Mattyanさん制作のバナーです

「サッカー女子日本代表を応援する焼肉券プレゼント」企画に対して、多くの賛同のトラックバックをいただいております。

野間大池公園DIARY(そーたさん)

湘南蹴鞠屋さん

サッカーのある幸せ(エルゲラさん)

奥武蔵草莽だいありー(ライアン木靴さん)

Flower Parkさん

蹴唯雑音さん

Club Barbarossa blog(mayさん)

気ままに代表ブランク(ブランクさんバステンさん

それすらも日々の糧EX(おがんさん)

日々是精進セピア(Mattyanさん)

Salon de cocoa(cocoaさん)

棲家雑記(まるおさん)

パンパでガウチョ(kyorecobaさん)

Blanche-Neige(みっこさん)

また、募金も(GWをはさんで実質まだ3日ですが)予想以上にどんどん集まっています。

送ってくださった方、リンクしてくださった方、本当にありがとうございます。

これだけ多くの方に賛同していただけるのも、ひとえに彼女たちの戦いがサッカーファンの胸を打つ”熱さ”を持っていたと言うことですよね。
焼肉をおなかいっぱい食べて、アテネでもがんばって欲しいです。

もう一回告知です。

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〒105-0004

東京都港区新橋5丁目25番1号

「サッカー女子日本代表を応援する会」

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「自分も女子代表に焼肉たくさん食べてもらいたい!」という方、
こちらに定額小為替、あるいは現金書留でお送りくださいますと、
とりまとめてJFAへ送らせて頂きたいと思います。
(定額小為替のほうが手数料が安いです)

今回は「一口いくら」という形は設けません。
いくらからでもけっこうです。
小額でも、とりまとめますと大きな応援の力になると思います。

こういうことには不慣れですが、精一杯努めますのでよろしくお願いします。

 

また、タミール・ドラゴンさんから、女子ホッケーへの募金の情報をいただきました。

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女子ホッケー支援募金、っていうのも始まってます。
せっかく五輪出場権を獲得したのに、強化資金が足りない協会自ら口座を開いたそうです。
UFJ、東京三菱、みずほに専用口座があり、郵便局でもOKのようです。
詳細は、03-3481-2330まで。(日経本紙、4月29日)

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競技は違っても、同じ日本代表。
よい強化をして、活躍をして欲しいですね。
こちらにも振り込んでこようっと♪

それではまた。

02:06 AM [なでしこジャパン] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (2) |

May 03, 2004

羅針♪

本題♪について、TENさんからトラックバックでご意見をいただきました。

ケット・シーさんは時期監督は協会が考えるべきことで、監督の名前を出しても「サロン話の域を出ない」と言ってますが、誰かが監督になってそれをサポ・ファンの立場から批判する時には「どうしてこの監督を選んだのか」という大前提が必要になってくるはずなので、それは「サロン話」ですむとは思えないんですね。

「なぜジーコを選んだのか」については川淵氏も永井氏も(笑)いろいろ言っているし、それについての批判は就任当初よりもう尽くしたと思います。「それでもジーコの『方針』は支持する」という人がいるのも事実。しかし私は、それと解任論を混同したくないのです。私の解任論は「方針がどうあれ、あまりにも実践能力が低い」というところから出ているわけだから。

実際にジーコ解任の話が取り沙汰されている最近でも、そういう「大前提にあるビジョン」を掲げて批判をしている人はほとんどいないし、

「大前提にあるビジョン」が違うからジーコ解任を、と言っているのではないから。「大前提にあるビジョン」をどうするべきかの議論はあっていい。もちろん。そしてそれはずいぶん前にやりつくしたと私は思っているわけで。

じゃあジーコを解任して誰がいいの、という話になったときに、ケット・シーさんは
オシム、アルディレス、ネルシーニョ、ベンゲル、トルシェ、ルメール、ギネシュ、メツ、オフト、桑原、etc
と名前を挙げてますが、これらの監督が「同一の方向性」を持ってないことは明らかです。

もちろん。それは、わざと。

つまり、「あまりにも実践能力が低い」監督は解任するべきだけれども、「大前提となる方針」についてはdebatable(意見が分かれる)だろう、ということを織り込んでいるわけです。そして、例えば「個性重視の南米流がいい」であれ、「組織重視の欧州流がいい」(注:私の言葉ではないですよ)であれ、プロセスを踏んだ上での大勢ならば、同意できることもできないこともあるけれども、従いますよ、ということ。そこでの意見の違いにより、解任論が分断することは避けたいわけです、私は。

ボクとしては、「監督誰にする?」という話の前に、「どういう方針で日本代表は将来を捉え、それに合わせた人選をする」というのがまずあるべきなんじゃないかと思うんですよ。

これはおっしゃる通りだと思います。そしてその部分の議論はもっとあるべきだ。私もおよばずながら、2002終了後にそれは開始しています

以上で、発汗さんのご指摘に対するお答えにもなっているでしょうか。

それではまた。

09:58 PM [ジーコジャパン・考察] | 固定リンク | コメント (6) | トラックバック (4) |

本題♪

KINDさんへのレスの続き。こちらが本題かもしれない。

そういうことで、非常に丁寧にレスを返していただいたケットさんに感謝しつつも、ケット氏の「解任後のグランドデザイン」については非常に疑問を抱いた次第。

そうだろうね。そして私は「それはサロン的会話にしかならない」と考えているのだよ。オシム監督の健康状態について、私たちは本当の情報をどれぐらい知っている?メツ氏がセネガルでどれだけの合宿数で結果を出したかをどれぐらい知っている?ギュネス氏が協会と折り合いをつけられる人柄かどうか、本当のことをどのぐらい知っている?そういうことを総合的に判断するのは協会の役目なのだ。

さらには、私は「協会も変わるべき」と考えていることも付け加えておきたい。

「ネルシ-ニョは協会ともめたからダメだ」というテーマは意味がないと思う。本当に呼ぶべきであれば協会は猛省し、頭を深く下げて彼のドアを叩くべきだし、そうできるように変わるべきだ。トルシェも同様。「川淵氏が嫌っているからトルシェはダメだ」これも無意味な話。逆に言えば、川淵氏の気持ち次第で招聘は可能と言うことだ。本当に必要ならそれぐらい変えてくれなくては困る。

また「招聘可能性」については、私は「協会が全力で当たるべき」と書いた。これについても補足しておこう。

私事になるが、私は「タレントとの出演交渉」もしなくてはならない仕事をしている。これは実は困難を極める(笑)。大物になると、たいていは契約金の額で門前払いである。しかし、どうしてもこの役者が欲しい、という場合には、「絶対にやらない」といわれるまでは私は交渉を粘り強く行う。そうすると、「額ではない」ということがある。時には直接会いに行き、いかにこの企画がよいか、話を聞いてもらう。時には熱情(?)をしたためた手紙を書く。それによって、「よっしゃ!」となることが、まれにだが、あるのである。

オシム監督を市原の監督に動かしたのは、祖母井氏が何度も頼みに行ったのが決めてであったという。そういうことなのだ。そういう努力をしないで「あんなビッグネームが来てくれるわけないじゃないか」「契約があるからムリに決まってるじゃないか」「日本協会と合うわけがないじゃないか」などと考える必要はどこにもないと私は思う。むろん、むこう(監督)にも事情はあり、「絶対にムリ」である監督もいよう。しかし、それはぎりぎりまで交渉をしなくてはわからないことなのだ。そして私は、「ぎりぎりまで交渉を、全力で、誠意を持って」行うように協会は変わるべきだと思っているのである。祖母井氏のように。

解任論を主張するのは必要だと思うけども、「じゃあ誰が監督やるの?」と問われたとき、それなりの現状に即した人材を想定しておくのは「言いっぱなし」にならないための一種の義務ではないか、と思うのだが如何だろうか?

それは一つの考え方だろう。しかし、私は
「どういうサッカーをする監督を選ぶべきかは、協会の日本サッカーに関するビジョンによる」
「監督の就任可能性(健康状態を含む)、協会とうまくやっていける可能性については、協会が全力で当たるべき、としか言う必要を感じない」
「戦術徹底タイプだから時間がかかる、というのが本当かどうかは疑問」
「時間がどれぐらいかかるかは、監督によって違うだろう。それはこれまでの実績を精査しないと判明しない」
「現在のチームでの成績だけで手腕を判断するべきではない」
と考えており、従って現時点での監督候補は以上に述べたようなものになる。

もちろん、「どういうサッカーをする監督を選んで欲しいか」という私なりの考えは、ある。しかしそれはサロン的会話にしかならないと思うし、解任論の文脈でそれを話すのは、百家争鳴議論百出しても得るものは少ないと私は考える。それを避けるには上記のような考えになり、それに基づけば、現時点では先に述べたような候補を挙げるにとどめることで、「義務」の範疇としての次期監督論としては十分だと思うのだ(アジアカップ後ならばまた人数は絞り込まれるだろうが)。

ところで、KINDさんのところのコメント欄での対話の中で出てきた、

やっぱり「代案なくして批判なし」は原則だと思いますから。(KINDさん)

についても少し考えておきたい。(おそらくこれがKINDさんのもともと言いたかったこと)

これについては私は、「ジャーナリストは政府について、つねに代案を持って批判するだろうか」と反論した。確かにケット・シーはジャーナリストではないが(笑)、こうやって発表する場を持っているということでは、その差異はもはや本質的なものではなくなってきていると思う(これはネットの間ではもはや共通認識となっていたのではないかと思うのだが)。

また、協会は政府と置き換えられるようなものかどうか、という点では、広義には「サッカーファンは国民、協会は政府のようなものである」ということができるだろう。彼らは私たちには到底持つことのできない絶大な権力を持っているのだから、いうまでもなくその責任は負うべきだ。また狭義には「観戦料や登録料を払っているのだからそれは税金と同じで、協会は責任を負うべき」とも言える。

さらに言えば、「ジャーナリストは代案を用意してから企業を批判するか?」と置き換えてもよい。ジャーナリストではなくても、消費者も問題があると思えば企業を批判するし、不買運動などを起こす人もいるだろう。問題があれば、批判される、それは当然のことなのだ

繰り返して言うが、代案を作ることは可能だし、それを我々のできる範囲で精度を高めていくこともできるだろう。しかし、それはサロン的会話にしかならないし、その議論をすることによって、「悪政を改めるべき」という基本が薄れていくことは避けなければならない。したがって私はこれ以上その話に深入りすることはしないつもりなのだ。

それではまた。

01:00 PM [ジーコジャパン・考察] | 固定リンク | コメント (2) | トラックバック (5) |

細かいけど

次期監督についてに対して、KINDさんから下書きと言う形の返答をいただきました。これに対してさらにレス(笑)して見たいと思います。非常に長いものになることが予想されますので、興味ない方はスルーをお願いします(笑)。

まず最初に、「分習法」についての私の質問により、「私のあげた監督たちは分習法タイプだが、時間はかからない」ということを私が主張しているという誤解をさせたかもしれませんが、そうではありません。

「トルシェタイプの分習法でチーム作りを進めるタイプは、1年では自分の哲学を浸透させるのはムリ」

とKINDさんは書いたけれども、これは本当なのか、このように言うのは妥当なのか、と聞いているだけです。それと「私の書いた候補達は時間がかかるか否か」とは切り離して考えてください。私のあげた候補達が分習法タイプかどうか、ということになりますし、そもそも「分習法タイプ」という定義そのものに対して疑問を投げかけているわけですから。

>A)トルシェが「分習法」で進めるタイプって、ホント?ゴタケさんが言ってるだけじゃない?(ケット・シー)

トルシエの指導法は(中略)かなりの細部で詰めなければいけないことが沢山あるし、

それを「分習法」と呼ぶのは適当なのでしょうか?
「そういうタイプ」とKINDさんは言うが、他の監督でそういうタイプとは誰か?

だからこそトルシエは沢山の合宿を要求していた。

トルシェはいつだってたくさんの要求をしてきたし(笑)、それは分習法タイプだからなのか?
むしろ彼の要求は「国際カレンダーに合わせるべき」という部分が大きかった。
合宿を要求するのは、イコール分習法タイプと言う証明にはならない。

「トルシェのような分習法で進めるタイプは時間がかかる」のであれば
「それとは違うタイプは時間がかからない」ということがKINDさんの論理のはず。
で、それは誰?
その人はたくさんの合宿を要求しないのか?ということ。

>B) そういうタイプって時間がかかるってホント?(参照:U-23アルゼンチン戦)そうでないタイプとホントに違うの?(ケット・シー)

そう考えたとき、ケット氏の挙げたメンツを監督候補にすれば「時間が必要」になるのは当然ではないかと思う。

ここで最初にあげたように、ちょっと論理が錯綜している。
私が聞いているのは「そういう(分習法)タイプは時間が必要」ということがホントかどうか?ということ。
KINDさんが「そういうタイプは時間が必要」と書くからには「そうでないタイプはそれほど時間は必要ではない」ということを言っているのだろう?
その両者の差「分習法タイプとそうでないタイプの差」はどれぐらいなのかを聞いているの。

ケット氏の挙げるメンツで「時間がかからない」と考えられるかが疑問に思う。

そんなことは一言も言っていなくて、まず「分習法タイプは時間がかかる」という言葉の真偽を問うているの。
これはホントなのか?

だいたい、メツやギネシュ、アルディレスやオシムは「分習法」タイプなのかどうか?(笑)

>C)南アフリカでは、「チーム作り」が上手く行かなくて、哲学が浸透しなかったのが問題だったの?(いや私は詳しくないので)(ケット・シー)

これについては「情熱」からの参照(手元に本がないので…)になるが、(中略)
「チーム作りに失敗した」といわざるをえないだろう。
そういう事情を下敷きにすれば、やはりトルシエのような戦術家肌の監督が十全に仕事をするためにはある程度の時間が必要なのだと思わざるを得ない。

これが「分習法タイプだから」起ったことなのかどうかを聞いているんですけどね。そしてKINDさんの書いていることはほとんどがモチベーション・コントロールの範疇のことで、それは「分習法タイプかどうか」とは関係ないだろう。(ところで「3ヶ月で私の哲学を理解させるにはこれしかなかった」って何ページに書いてありますか?)「南アフリカでは、分習法タイプだから戦術の浸透が上手く行かなくて失敗した」と言えるだけの情報は私は持っていない。だいたい一つしか強化試合を組めないのでは、分習法タイプじゃなくたって難しいではないか(笑)。

ただし、ここまでの話は、KINDさんの「トルシェタイプの分習法でチーム作りを進めるタイプは、1年では自分の哲学を浸透させるのはムリ」という論考の真偽を問うているのであって、「私が上げた監督たちは時間がかからない」ということを主張しているのではない。何度も言うけど、誤解なきよう(笑)。

私が上げた監督たちも時間を必要とする監督はいよう。だからこそ、「次の監督に時間を与えるためにも早期の解任を」と言っているのだ。しかし、招集の難しい海外組を擁しながらも、アフリカネーションズカップで優勝してみせたルメールの例もあるし、同じような状況で戦術徹底型のビエルサ監督も、予選では好成績をあげていた(興味深いのは、彼は「合宿の時間を与えられた」本大会では成績を落としてしまっているところ・笑)。どういうタイプがどのくらい時間を必要とするのか、という点に関しては「それぞれの監督による」としか言えない。それは監督の実績を精査するしかないだろう。

ところで

4.その人材に「時間を与える」というが、「時間が必要」な人材では間に合わないのではないだろうか?

これについて補足の返答をしておくと、「それは程度問題だ」ということ。例えば1次予選終了後の人選となれば、これはもう相当に絞られてくるだろう。長くて2、3週間の合宿、2、3回の親善試合しかないからだ。それで仕事のできる監督は非常に少ない。逆に、「今」ならば、キリンカップ、アジアカップ前の長期の合宿、アジアカップ、時間の取れるオフィシャルデーでの1次予選、アルゼンチン戦、ドイツ戦があり、現時点ではかなり候補の幅を広げることができるだろう、ということだ。

いくらBLOGとはいえいくらなんでも長くなるので(笑)、いったん切ります。

12:15 PM [ジーコジャパン・考察] | 固定リンク | コメント (4) | トラックバック (0) |

May 02, 2004

次期監督について

チェコ戦のうらはらに対してKINDさんからトラックバックで質問をもらいました。私の

次の監督に時間を与えたい、ということなので、これも変わりません。ただ、現実問題「即刻」は難しくなったと思いますけどね(笑)。イングランド遠征、アジアカップまでは、見ていくことになるでしょう。

に対して、

「次の監督」という風に書いておられるが、

1.ここで想定される「次の監督」ってのは誰がいいんだろうか?
2.その人材は登用可能なんだろうか?時期的にも、金銭的にも。
3.その人材のサッカーはどういったもので、それはどういう根拠で日本に合うと思うんだろうか?
4.その人材に「時間を与える」というが、「時間が必要」な人材では間に合わないのではないだろうか?

という質問です。よく言われることですね。とはいえ、「それは本来は協会が考えるべきこと」であると私は思っていて、従ってこれについて云々してもそれはサロン話の域を出ないのですが、一応お答えしたいと思います。

 

1: オシム、アルディレス、ネルシーニョ、ベンゲル、トルシェ、ルメール、ギネシュ、メツ、オフト、桑原、まだいるかも。

2: いろいろあげたので(笑)人によって違うだろう。一番難しいのはベンゲルかな?しかし彼も(よくは知らないが)アーセナルがそろそろ長すぎだし、三顧の礼を持って迎えれば不可能ではなくなってきているのでは?メツやトルシェ、ルメールには「強奪」感があるが、それは世界のサッカーでは「ないことではない」し、日本を強くするためだ、やってしまえ(笑)。Jリーグの監督は就任可能性は高いかも、だが、当該クラブのサポの方にはまことに申し訳なく思う。これも厚く手当てすることが必要だろう(次の監督を雇えるだけの違約金など)。どちらにせよ、それは協会が全力で当たるべきこと。

3: これもいろいろあげたので(笑)。大枠として協会の方針がどうなるか、による。フランス系監督は、もともとの路線に戻ることを意味し、おそらくフラット・ラインディフェンスを導入、コレクティブでコンパクトなサッカーは日本に合うだろう。オシム監督はDFをどうするかが読めない(現状はマンマーク)。しかし選手の能力に合わせることができる人であり、そこはしっかりとやるだろう。ネルシーニョ、アルディレスは、ややタイプは違うが、過不足ないサッカーを構築する。「南米路線」がよいと協会が思うのならこちらもあるだろう。

4: 「時間が必要な人材」って、程度問題だ(笑)。例えばアジアカップ直前の(おそらく2週間ほどの)集中合宿を含む、1年弱を与えれば、ギネシュやメツでも問題ないと私は思う。だからこそ、本来はアジアカップ前の解任が理想的だったのだが。

とくに4について。だって1年弱よ、最終予選まで。いまの時点で。1年で仕上げるのってかなり大変。合宿期間が取れないのはジーコと同じなんだし、トルシエタイプの分習法でチーム作りを進めるタイプは自分の哲学を浸透させるのはムリ。トルシエも南アフリカ時代に同じ問題に直面し、短期間でチームを纏め上げるために色々工夫をこらしたが結局上手くいかなかった経緯がある。

「トルシェタイプの分習法でチーム作りを進めるタイプは、1年では自分の哲学を浸透させるのはムリ」?

A)トルシェが「分習法」で進めるタイプって、ホント?ゴタケさんが言ってるだけじゃない?
B) そういうタイプって時間がかかるってホント?(参照:U-23アルゼンチン戦)そうでないタイプとホントに違うの?
C)南アフリカでは、「チーム作り」が上手く行かなくて、哲学が浸透しなかったのが問題だったの?(いや私は詳しくないので)

FUSラバトでは1週間でチーム作りをしたことがあったというし、ナイジェリアの監督に就任してから最初の試合までは1ヶ月だった。日本のワールドユースまでも半年しかなかった。あるいは、チュニジアでのルメールはチーム強化にそれほど時間を必要としたか?私は「戦術徹底タイプの方が時間を必要とする」というのは疑問だと思う。

端的に言えば、現状では日本人監督か日本にある程度の期間いる外国人監督じゃないと事実上ムリなのではないだろうか?

アジアカップ後解任ということになると、そうかもしれない。そうなると、候補はある程度絞られるね。

しかし、チェコ戦で明らかになったのは、「いかにこれまでのジーコ方針が足かせであったか」ということだと思う(笑)。田中誠を中心とした3バックは、短期間の合宿でもあれだけできた。もともと、私は「アジア1次予選は大勝の連続」であろうと言っていたので、それは

間違ったチーム作りにより、オマーン戦やシンガポール戦のような試合をしてしまった。最初から
1)コンディションを重視して選考
2)合宿で連携を作れる国内組に、コンディションの良い海外組を少し組み合わせる
3)チーム内にヒエラルキーを作らない
4)「黄金」4人組ではなく、動き回れるタイプの選手を組み合わせる
というチーム作りをしていれば、オマーンやシンガポールにあのような苦戦をすることはなかった

ということだった。これはアジア最終予選でも同じことであって、きちんとコンディションを見て起用するという当たり前のことができ、メンタルをわざわざ悪化させるようなことがない、経験豊富なプロの代表監督なら、1次予選はもちろん、4.5枠ある最終予選も、1年の強化期間で当たることはできるだろう、と私は考える。

 

というところでしょうか。

それではまた。

08:36 AM [ジーコジャパン・考察] | 固定リンク | コメント (4) | トラックバック (3) |

チェコ戦のうらはら

チェコ戦は選手の頑張りが目を引く試合でした。選手のモチベーションが非常に高く見えましたね。これはジーコ監督のモチベーション・コントロールを評価するべきなのでしょうか。

もちろん私も、チェコ戦での選手の頑張りが「ジーコジャパンとして」できた、ということを無視するつもりはありません。

しかし同時に、「強豪相手に守れってカウンターでよい」という試合では、選手のメンタルが一つになることはけっこう多いです。例えば加茂監督時代の、アンブロカップ、キリンカップvsユーゴ戦などは選手のモチベーションが非常に高く見えた試合でした。ですが、加茂監督のモチベーションコントロール能力はけして高いものではなかった、と私は思っています。結局、最終予選で低調になると、そこから回復することはできませんでしたね。この事例は、ベースとなるモチベーション・コントロール能力がいかに重要か、を示していると思います。

トルシェ時代のハッサンやイタリア戦も同じことでしょう。ハッサンのフランス戦などの、「チャレンジャーとして」臨める試合は、選手がほっといてもモチベーションを上げていける。むしろ難しいのはその後のジャマイカ戦など、「受けて立つ」立場になった時でしょうね。そこでどうメンタルを作っていけるかも、非常に重要なのだと思います。

また、チェコ戦ではこれまでの選手のメンタルを阻害してきたいくつかの(そしてジーコ監督は頑迷にそれを変えなかった)ことが、辞退などにより変わっていた、ということも大きく作用していることは間違いないと思います。

同じことがこれからもできるのか?

そこが問題ですね。確かに、これでジーコ監督が

「コンディションの悪い海外組を無理やり使うより、合宿で連携を確認した国内組を中心に、一人かニ人コンディションの良い海外組を入れる程度」

というチーム作りのほうがよいのだ、ということついに気づき、それをこれからも引き続き行える、という可能性がないわけではありません。そうであれば、彼に対する批判のうちの大きな部分が、ジーコの変化により改善されるということになるでしょう。それをイングランド遠征まで見てみよう、という意見は根拠があると思います。

しかし私は、これまでのジーコ監督を見てきてその可能性は低い、と判断していますし、また私の「即刻」論は次の監督に時間を与えたい、ということなので、これも変わりません。ただ、現実問題「即刻」は難しくなったと思いますけどね(笑)。イングランド遠征、アジアカップまでは、見ていくことになるでしょう。

今回ジーコ監督を褒める点としては、
「海外組と国内組をバランスよく配したこと」
「コンディションの良い選手を多くピッチ上に送り出したこと」
「それによってこれまでメンタルの阻害になっていた要因を取り除いたこと」
「特定の選手に大きすぎる役割(ヒデのキャプテン、中村の10番など)を与える
(=ヒエラルキーを作る)のを、(少なくとも今回は)止めたこと」
「起用する選手のタイプ、組み合わせが的確であったこと(玉田、藤田などの動く選手と、小野の配球と)」
と言ったところがあるでしょうか。

しかし、これは「これまで」のジーコ監督の批判されるべきところとうらはらであるといえます。つまり従来の私たちの主張、

「間違ったチーム作りにより、オマーン戦やシンガポール戦のような試合をしてしまった。最初から
1)コンディションを重視して選考
2)合宿で連携を作れる国内組に、コンディションの良い海外組を少し組み合わせる
3)チーム内にヒエラルキーを作らない
4)「黄金」4人組ではなく、動き回れるタイプの選手を組み合わせる
というチーム作りをしていれば、オマーンやシンガポールにあのような苦戦をすることはなかった」

ちょうどひっくり返した形となったわけです。そしてそれは少なくとも試合開始時点では、「ジーコが考えを変えた」からできたことではなく、ケガによる辞退などの外的要因によって起こったことです。これを継続して行えるかどうか。これまではそういうことができなかったのがジーコ監督ですね。チェコ相手の勝利という印象は彼にとっても大きいでしょうから、これで考えを変えてくれるといいのですが。

それではまた。

01:22 AM [ジーコジャパン・親善試合] | 固定リンク | コメント (5) | トラックバック (3) |